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変化是機会(上野陽子)
第47回 留学生の就職事情
上海交通大学では、
もうすぐ今学期の授業が終了し
来週からは最終試験です。
駐在員や、そのご家族は別として
中国語を生かした就職を目指す学生が多く
5,6月頃から、その動きが活発になっています。
■母国で就職
母国に帰国し、就職を希望する人は
「まず、帰ってから就職活動を始める」
という、人が多いです。
しかし、日本と同様、
各国にもインターネット上の就職サイトがありますので
帰国前に履歴書や希望を登録しておき
帰国後すぐに就職活動を開始できるように準備している人もいます。
■上海で就職
わりと多くの学生が、上海での就職を希望しています。
上海は暮らしやすいですし、
まずは、慣れた土地で就職を、というのが理由のようです。
上海で発行されている日系フリーペーパーには
沢山の求人情報が掲載されており
また、多くの日系就職斡旋会社が就職の手助けをしてくれます。
ほとんどの学生が、この就職斡旋会社を頼りに就職を決めていきます。
しかし、なかには、別の形でチャンスを求める人もいて
上海で活躍する企業家との接点を持とうと
例えば、会員制高級クラブ(小姐なし)でバイトをしながら
人脈を広げる人もいたりします。
他、一度、日本に帰国してから
上海での就職を決める人も、わりといるようです。
■他の中国エリアで就職
上海エリアでの就職が難しい、
もしくは、他のエリアでの就職を希望する人もいます。
例えば、
友人の韓国人男性は、上海での就職のチャンスがなかったのですが
台湾での就職が決まりました。
ちなみに電子部品系の会社だそうです。
他、上海から電車で1時間ぐらい離れた蘇州や
もっと遠くの広州、深セン、北京、大連などなど。
かえって、遠隔地の方が給料が良かったりする場合もあるようで
上海にこだわりのない人達は、他のエリアでの就職を決めています。
この場合には
中国全土をカバーしているような、
大手の就職斡旋会社を通して探す場合が多いようです。
■就職に必要なスキルってなに?
上海にある大手人材派遣会社の方とお話しする機会があったので
就職についていろいろ聞いてみました。
その方曰く
現在、企業からの求人は多くあるのだけど
人材が少なく、人を集めるのが非常に困難なのだそうです。
そして、特に不足しているのが、経験者。
中国での就職で、ある程度の語学力はもちろん求められますが
それ以上に、企業での仕事の経験が重要視されるのだそう。
そして、そのような人材がとっても少なくて
集めるのに、とても苦労しているんだそうです。
「中国語と日本語のバイリンガルなら、中国人を雇ったほうが安い。
企業が必要としているのは、しっかりとした仕事が出来るスキルなんです」
と、お話してくれました。
ともあれ、
多くの友人が、それぞれの道へ旅立つ季節が近づいてきました。
ちょっと、寂しいけど、世界中で活躍するみんなを思うと
いまから、わくわくしてしまうのでした。
2006/06/27