戸田ゼミ通信アーカイブ トップページ >> 中国株勝ったり負けたり(豊田大志)

中国株勝ったり負けたり(豊田大志)

第8回 金銭教育の相続

私は物心つく頃に父から竹筒を贈られました。
その中に父は10円玉を二、三枚入れてくれました。
「おこづかい貰ったら、この竹筒に入れて貯めなさい」
と父は言いました。
お金が竹筒いっぱいになると父は竹筒を割って、
お金を一緒に数えてくれました。
父はお金を足してから「よく貯めたな」とほめて、
貯金をしてくれました。「貯金すると利子がつくよ」
とも教えてくれました。
これが楽しみで貯金の習慣を身につけました。

後年、東京で学生生活を送りましたが、
少しの額ですがいつも貯金があり、
お金に困ったことはありませんでした。
家庭を持ってからは、収入の8割で生活し、
2割は貯金するのが私の習慣となりました。

この正月のことです。
成人した息子への「金銭教育」がどうであったか、
いささか心配でした。
息子の書棚には、私が贈った本多静六さん、
本田健さん、邱永漢さん、ウォーレンバフェットさん
金持ち父さん等の本が並んでいました。

「全部読んだ」とのことなので、
「何が一番良かったか」と質問しました。
彼は
「稲盛和夫さんの『生き方』が一番僕には合ったよ」
と言いました。

私は、これで我が家の「金銭教育入門編」の修了証を
発行しても良いなと思いました。

2006/02/20