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上海から家族への手紙(天真爛漫)
第105回 中国の病院の格差は、それはそれはすごいです。 その2
中国赴任以来、初めて病院にかかることになり
救急外来にやってきました。
野戦病院のような
外来診療を経て、
外国人専用病棟での治療を選択しました。
救急外来で
病棟からの迎えを待っている間も
ケガをして血を流している人や
痛さに顔をゆがめている人などが
次から次へとやってきます。
迎えに来たナースは、
まず保険はあるかと尋ねます。
旅行者傷害保険の概要を説明すると
安心したようで、
病棟に連れていくが、
車いすに乗るかと聞いてくれます。
これはこれで有り難いのですが、
順番が逆なのではないかと
思いながら
歩いて行くと答えると
さっさと歩き始めます。
雨の中、
痛みを堪えながら
やっとの思いでついていくと
確かに
先程とは全く異なる病棟に入ることができました。
泊まるだけで、一泊1,000元だそうです。
5つ星ホテルより高い金額です。
なるほど個室で
浴室もあり、
冷蔵庫もあり、
もちろんテレビもあります。
痛いので、
とにかく治療を始めてもらって
その晩は休みました。
朝6時に目が覚めた時は、
痛みがなかったのですが、
トイレに行ってから、
痛み始めました。
だんだん痛みがひどくなり、
人を呼ぼうかと思っていた時に
ちょうど誰かが入ってきたので
助かったと一瞬思ったのですが、
それは、事務のスタッフで
保険を再確認したいので
証書を見せてほしいとか、
パスポートをコピーさせてほしいとか、
こちらの痛さはお構いなしです。
この日の午後から
経過は良好になり、
病院を出たいと思いましたが、
いろいろと検査をするし、
まだまだ安静にしていた方がいいということで
結局それから4泊することになりました。
最後にCT検査をすることになっているということで
すでに明日の朝予約がいれてあるので
今夜はもう一晩病院に泊まっていればよいとのことです。
次の日、
別病棟の放射線科に連れて行かれたのですが
もうすでに
廊下まで人がいっぱいです。
どれだけ待たされるのかと思いましたが
すぐに掲示板に名前が表示されました。
完全に特別扱いで
ホッとしましたが、
あの並んでいる人たちはいつ検査を受けられるのだろうかの
人ごとながら心配になりました。
ずっと待たされて、
やっと検査を受けて
結果をもらって
また診察を受けに行くということになるのでしょう。
とうさんは
CTでも問題がなく、
晴れて退院となりましたが、
治療費の明細をもらうと
またびっくりです。
何枚もの明細を渡されて、
合計2万2千元(約30万円弱)です。
きっと保険が効くから大丈夫だろうなと思いながら
支払いました。
いろいろな検査を受けていたようです。
結果については、
何も聞かされていないので
問題はないのでしょう。
外国人で、保険があると
とてもとても親切で
いろいろな検査を
してくれるようです。
中国では
お金がないと
病院にかかるのも
命がけです。
お金があれば、
優先的に
丁寧に診てもらえるということが
身をもって体験することができました。
もう入院するようなことがないように
気をつけます。
とうさん
(入院は事実ですが、すでに体調は回復していますので
ご心配のないようにお願いいたします。)
とうさん
2012/08/15