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上海から家族への手紙(天真爛漫)
第103回 タクシーのクレーム
外国に行くと
どこがどこだかわからないので
タクシーに無駄に遠回りされても
どうしようもないのですが、
上海の状況に慣れてくると
そう簡単に騙されるものかという気持ちに
なってきます。
上海のタクシーは、
競争も厳しく
マナーは中国国内では
いい方だと感じていますが、
やはりわざと遠回りされると
腹が立ちます。
先日も
そのようなことがあったので、
運転手に文句を言うと
少しぐらい問題ないだろうと
悪びれた様子もなく言うので、
それなら
クレームするというと
逆切れ状態になりました。
その場で運転席の運転手の乗車カードを
写メに収めました。
降車の際には、
領収書を要求しましたが、
渡さずにいってしまいました。
領収書には車の番号、運転手番号などが
記載されています。
家に戻ると
早速クレームダイヤルに電話しました。
まず
こちらの氏名、住所、勤務先、電話番号などを
聞かれました。
どこからどこまで乗って、
どういうことをされたのか
説明した後、
領収書の車の番号を尋ねられましたが、
領収書をくれなかったので、
わからないと言うと
なぜもらわなかったのだと詰問されます。
それでは確認できないということです。
領収書をもらわないのに、
金を払うなんてあるはずがないとまで
言われました。
交通カードで払ったから
どうしようもないと言うと
交通カードの番号を教えてくれということです。
(交通カードはこのような場合にも対応できるのですね。)
やっとのことで
クレームを終了すると、
調査の後、3日以内に連絡するとのことです。
2日目に連絡があり、
遠回りの件は、通行上の許容範囲内で
問題はない。
領収書の件は、
必要なら送付するということだけです。
それでは納得がいかないと言うと
それ以上はどうしようもできない。
但し、運転手はクレームを受けたので
ボーナスの支給を停止して、
サービス講習の受講を義務づけるとのことです。
あきれたことに、
客のクレームに対して、
タクシー会社のすることは、
自己弁護と自己利益の優先です。
客に対する謝罪は一切なし。
けれど運転手は処分するとのことです。
いずれも会社は無関係で
運転手へのペナルティで
会社として利益になるということだけが
残りました。
これなら、
客も運転手もどちらも納得いかず、
この運転手は反省するどころか
また逆恨みで損した分を取り戻そうと
同じことをするかもしれません。
何とかサービスというものを理解させ、
快適に過ごせるようにならないものかと
思いました。
とうさん
2012/08/06