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上海から家族への手紙(天真爛漫)

第38回 新規開店パーティーは、ダブルヘッダー?

ろとくんへ

中国茶の先生に連れられて、
中国の南にある広州というところの中国茶の卸会社の総本社の新規開店式典とパーティーに参加してきました。
その会社は、「仙仙茶葉有限公司総店」といい、
広州の芳村茶城という巨大なお茶の市場の中心にあります。

まず、驚いたのは、
上海のお茶市場と違って、
ほとんどの店がプアール茶を専門に扱っていたことです。
プアール茶は、
日本でも有名なお茶の一つになっていますが、
原産地が広州の隣の雲南省であることも関係しているのでしょう。
本当にこれだけの店が、
経営していけるのかというくらいあり、
びっくりしました。

プアール茶は、
一般には「茶餅」という丸い形をした茶葉の塊をくずしながら使っていきます。
なかにはチョコレート板状のものもあり、
一つ一つ割って使っていくものもあります。
値段は、
一回分が2元くらいのものから、
ビンテージものになれば1000元を超えるものもあるそうで、
ウイスキーと同じように資産として考えられているものもあるくらいです。

そのようなプーアル茶を中国全土で商いしている会社の総本社の式典でした。
あいにくの天気でとても寒かったのですが、
式典は、
会社の前の駐車場でテントを張って行われました。
日本と同じように、
社長のあいさつがあって、
地元の市政府の幹部の来賓挨拶があり、
お茶協会の会長さんの長ーい祝辞があって、
テープカットの代わりに祝砲があって終わりました。
所要時間約30分くらいのあっさりしたものでした。

それから、
お昼を兼ねたパーティーがありました。
式典には、
50名程度しか参加していなかったのに、
何とお昼には200名以上が、
貸切のレストランに溢れんばかりに集まってきていました。
なかには制服をきたままの警察官や消防の関係者など、
普段どおりの格好の人々が、
入り乱れているといった感じでした。
かといって再び社長の挨拶があるわけでなく、
子ブタの丸焼を音楽とともに、
各テーブルに並べるセレモニーがあっただけで、
後は気ままに食事して、
お酒を飲んで、
タバコを勧めたりして、
すべてのお祝い料理が出尽くしないまま
三々五々に帰って行きました。

とうさんは、
デザートを食べて、
お礼をいって帰ろうとしたのですが・・・
まだまだ終わらなかったのです。

 とうさん

2011/01/16