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海外投資の税金、本当はどうなってるの?(田島太一)
第2回 『非居住者のすすめ』を読む
まずは、邱先生の近刊『非居住者のすすめ』(中央公論新社)をテキストに
読んでいきましょう。
結論から言いますと、この本のテーマは、「日本脱出のすすめ」です。
「日本脱出のすすめ」というテーマは、邱先生がホームページや著作で書か
れている多くのテーマのうち、よく出てくるものの一つです。この本は、その
テーマに対して“税金”という光を当てて書かれています。まさに、これから
「海外投資に伴う税金の本当のところ」を学ぶ者には、うってつけの書といえ
ます。
邱先生の指摘しているように、停滞している日本を脱出して、よりお金の儲
けられそうな地に赴き、そこで働くのは理想でしょう。
いろいろな事情で(本当にいろいろな事情があると思います)、日本を出て
外国で働くというのは、なかなか敷居が高いのが現実です。また一旦出たはい
いが、継続してかの地で働き続けるのも、本当に大変なことです。
しかし、自分の持っている「お金」だけでも、海外へ働きに行かせることは
ちょっとした冒険心と知恵で、ほぼ誰にでも可能な時代になりました。このホ
ームページに来られる人のたいていは、海外投資を行っていることでしょう。
もうある意味、「普通」のことですね。
生身の人間が外国で稼げば、税金の問題も文字通り身をもって解決していく
しかありません。ところが、お金だけが海外を歩いて稼いでくれた場合は、生
身とはいえないないので、税金の問題はついつい後回しになってしまうのでは
ないでしょうか。もしくはちゃんと調べもせず放っておくということもあるの
ではないでしょうか。
でも、この本では、このことについて、きちんと言及しています。それは、
こうです。
(次回へ続く)
2010/10/15