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カネなし コネなし アタマなし(スナドリねこさん)

第49回 7月1日(火)その4・・・不運が快感に変わってきました。(バンコク第六の不運)

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見覚えのある景色の中を通りながら、バスはバンコクの中心部へ
入っていきます。
私は降りる心構えをしながら、外の景色を丹念に捉えていきます。

パッポンにはシーロム通りとスリフォン通りという大きな通りを
つなぐ形で2本の道路があり、また日本人御用達のタニヤ通りも
パッポンと並行にしてそのすぐお隣を通っています。

バスはこの地区からカタカナのロの字の形でこの2本の大通りを
走り、空港に帰っていくルートになっています。
乗客の降車場所により、シーロム通りからスリフォン通りに戻る
こともあればその反対のこともあります。

私のホテルはパッポンの中ですからどちらから廻られても、パッ
ポンのどちらかの入り口で降ろしのてもらえばいいのですから、
安心しておりました。
バスはスリフォン通りから入っていきます。

ところが・・・降りる心構えをしてバスがスピードを落とすのを
待っていたのですが、通過してしまう気配です。
「オイオイ、止めてくれ!」と20メートルほど通り過ぎたところ
で運転手さんに言いました。
しかし道路の混雑状況からすぐには止まれません。
どんどん降車場所から遠ざかっていきます。

運転手さんが運行書類(おねえさんが乗客の降車場所を聞き取っ
たもの)を読み返して、「これにはここの下車は載ってないよ。」
と言います。
「だからオレは前もってあんたに『おねえさんが訊いてくれなかっ
たからここで降ろしてくれ』と言ったやろ?!」と私。

その間もバスはどんどん遠ざかって行き、もう歩いて戻るのはくた
びれる距離です。
そこで出ました、タイ流の殺し文句「マイペンライ(大丈夫・気
にするなと言う意味です)。このバスは廻ってから元に戻るから
そのまま乗ってて!」

恐らく、私から言われたことを忘れていたのだと思います。
(そんなこと、知っとるわい!・・・お菓子に夢中で忘れとった
んやろ・・・)と心の中でつぶやき、おかんむりの私。
海外旅行ではいろいろな目に遭わされるので。もう慣れっこで
マゾ的になっています。(笑)

それにしても文化の違いか、謝罪しないのはたいしたものです。
タイには何度も行っていますが、お金に関係すること以外には
あまり神経質でないようです。

そのうち、バンコク名物の渋滞にかかってしまいました。
他に乗客は欧米人夫婦が一組ですが、イライラする様子もなく
おとなしく乗っています。
信号の間隔が日本に比べると異常に長く、しかも3~4回待ちの
ひどさです。
降りてタクシーにしようかと思いましたが、生憎空模様が悪く
今にも大雨になりそうです。

我慢して乗っていたら、大雨になり降りないでよかったと思い
ました。
結局、渋滞を抜け出ししばらく走ると雨も止み再び渋滞にかかる
こともなくシーロム通り側のCPタワーの向かい側で降ろして
もらいました。(写真)

30分程度無駄にしましたが・・・
いろいろある・・・いろいろ起こる・・・それが海外。
だから個人旅行はやめられません。
降ろしてもらった場所で、国王陛下もシーロム通りの象さんの
オブジェもこう言ってます。
やっぱり・・・マイペンライ!(写真)

2008/12/24