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カネなし コネなし アタマなし(スナドリねこさん)
第20回 ねこさん、地元デパートに学ぶ
健康ビジネスをやろうと決めてあれこれ頑張っておりますが、途中経
過と報告は別の機会にさせていただこうと思います。
さて、世間は敬老の日を含めた連休でした。
14日の日曜日は連休中日に当たりますが、ちょっとデパートを覗いて
みることにしました。
もちろん、邱先生のお知恵に従った小社会を使ったすばらしい(特に
経済や商売の)社会見学の方法です。
地元北九州を拠点とする老舗デパートの井筒屋本店に行ってみました。
この井筒屋は昭和初期に創業したのですが、地元ではなかなか商売が
うまいと定評があります。
その秘密を探ろうというわけです。(アタマなしのねこさんらしい)
かつて多くの地元のデパートが撤退・廃業をした中にあっても頑張り
ぬき、その後も、東京から進出してきた伊勢丹が小倉駅前という好立地
に恵まれたにもかかわらず(その前は小倉そごうが入居していました)
振るわずに今年3月に閉店・撤退するといった環境の中でも、勝ち抜き
ました。
連結ではありますが、東京の京王百貨店とほぼ互角の売り上げを上げて
いるのは(約1100億円)立派です。
入店してみると、まず驚いたことに休日なのにデパートの紙袋や手提げ
バッグをを下げて歩いているお客さんにはほとんど出会いません。
かといって、お客さんが少ないワケではなく休日らしい賑わいは感じら
れるのです。
まさに邱先生の仰っている「成熟社会になればモノが余るから、成熟社
会になると人々は欲しい物がなくなってくる。」という原則が的を得て
います。
お客さんが来店するのに買わないということは、まさに「欲しいモノが
ほとんどない」のですね。
また、婦人物の売り場には女性を中心にお客さんが集まっていますが、
紳士物の売り場には閑古鳥が鳴いています。
ここから二つのことがわかりました。
紳士物はファンション性に乏しく、流行やブームに恵まれないのもある
のでしょうが、やはり女性物には女性をひきつける魅力があるからです。
それが付加価値といわれるものなのでしょう。
人間は、今までにない魅力的な価値があればやはりモノを買うのです。
つまり付加価値をつけてそれが人々を満足させるモノであれば売れると
いうことがわかります。
人々を満足させる付加価値が邱先生の仰るところの「スキマ」ですね。
食品売り場と日用品売り場の関係にも同様の現象が起こっていました。
日用品よりも食品のほうに付加価値をつける工夫がし易いのでしょう。
また、女性に経済力がつき購買可能な金額が増加したこともわかります。
来店女性たちのフトコロ具合にも見合った品揃えなのでしょう。
また、デパートの定番であるセールや文化活動や催事も、地元の高齢化
とその人口をよく考慮して企画・運営されています。
若い人々向けの商品は閉店した小倉伊勢丹の店舗を利用してそちらに任せ、
高齢者や中年者にとって行きやすい店舗運営を行っているところがうまく
行っている秘訣のようです。
また買い物をしなくても来店して機械に通せばポイントがたまるシステム
を利用して(クレジットカード兼用)、「まずお客さんに入店してもらう」
ことと「現金を持たないお客さんからも購入してもらえる」さらに「短い
期間で代金を間違いなく回収できる」を取っていることもさすがだと思い
ました。
知人になぜこのデパートに買い物に行くのかと尋ねると「入りやすいから」
という答えが返ってくることが多いです。
この井筒屋・・・現在地元北九州市では競合なし、圧倒的な優位を保って
います。
今回納得できた邱先生の商売の原則・・・
売れるモノ(お客さんが欲しがるモノは必ずある)を売ること・・・スキマ
売れる人々にだけ(こちらからお客さんを選ぶ)売ること・・・客層
売り方をマチガエない(確実な回収方法をとる)こと・・・掛売りをしない
2008/09/16