戸田ゼミ通信アーカイブ トップページ >> パラン・パラン(スエナリ)
パラン・パラン(スエナリ)
第4回 マウラーを忘れた少女
11月中旬にしては、おだやかな日射しの午後のことでした。
お客さんも途絶えて、窓からぼんやりと、通りを見ていたのです。
そこへ、慌てて走ってくるセーラ服姿の少女が、
きょろきょろと辺りを見渡して、電信柱下に急にしゃがんで、
いきなりスカートをめくり上げ、パンツを下げて、
「ショウベン」を!!!
わたしは、びっくり、どっきりで目のやり所に困るような、
困らないような、気分でした。
なにしろ、窓を介して、目と鼻の先ですから、
彼女が目をこちらに向けると視線があってしまいます。
わたしは、即座に窓から離れました。
ものの2分ほど経てから、窓ごしに見ると、
駐車場のコンクリートが少し濡れて、
そこにはチョコレート色のマフラーが、忘れてありました。
すると、そのセーラ服が駆け戻って来て、
さっとマフラーを持ち視界から消えていきました。
小学一年生の頃など、ほとんど記憶ないのですが。
体育の時間、男の子と女の子が輪になって、
手をつないで遊戯かなんかしていたときに、
僕の隣の女の子が急にしゃがんで、動かなくなったのです。
その子は先生に連れられて、どこかに行ったのですが、
おそらく、女の子は「ウンチ」をしたのです。
彼女は今、保育園の園長をしています。
2008/01/12