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アジアに魅せられて(おにぎりパクリ)

第9回 震災について感じたこと

メッセージを発するのが大変遅くなりましたが、
この度東北・東日本地震にて被災された皆様、
本当にお悔やみ申し上げます。

災害でお亡くなりになった皆様には心から哀悼
の意を示すと共に、避難所生活を送っていらっ
しゃる皆様、これから商売、自分自身の生活を
立ち上げなおす皆様を応援したいと思います。

一方、災害後のテレビや新聞を見ていて何か
自分の中ですっきりしないものがあり、ずっと
考えていましたが、先日ある方と話していて、
はっと思い当たりました。

その方の実家は福島県にあり、酪農農家だそうです。
従ってこの度の原発事故にて出荷制限を受けています。
その方が言うには、たとえ今、政府から一次補償を
貰おうが貰うまいが、今後自らがその土地で自活して
食べていくためにどうするのかを考えていかなければ
いけないということでした。

当たり前の話なのですが、人間誰でも自立していたい、
誰かの情けや義理をあてにしてもたれかかっていたら、
いつでも不安だと思います。

今、様々な方が寄付をしており、政府も数兆円規模
の復興費用を出そうとしています。このお金が復興
支援の為にうまく利用されれば良いと思いますが、
被災された皆様が本当に幸せになるには、自分で
稼いで自分で食えるようになることです。

また、寄付をする人、支援する人たちもまずは自分が
コントロールできて余裕がある状態が作れないと、
人のことをケアすることなどできない。

サッカーの長友選手などがCMで支援を呼びかけていますが、
その前に自分自身が努力をしてインテルの一員にまで
駆け上がったからあのような余裕が生まれるわけです。

翻って自分はどうか、人に手を差し伸べることが出来るほど
仕事の面で自立できるだけの技術を高めているのか、お金の
面で余裕が作れる状況になっているのか。

こういう時に直接手を差し伸べることが出来ない、寄付の面
でも多少しか出せない自分自身のふがいなさを心に刻み、
これからの人生を開拓していきたいと思います。

2011/03/29