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アジアに魅せられて(おにぎりパクリ)
第4回 投資家、事業家としての視点が大切!
アジア現地にて生活する日本人には、様々な方がいます。
大別すると、①大使館、JICA、世界銀行といった日本政府や
公的機関によって派遣されて来る方、②商社、銀行、メーカー
など日本企業によって派遣されて来る方、③現地で企業して
働く方、そして④ホテル、航空会社など現地企業に就職して
働く方等です。
私が現地に駐在していた際に、自分自身が足りていないと感じた
一番の点、言い換えると一般的な日本のサラリーマンの方が現地
で持つべき視点は、投資家、事業家としての視点だったと思います。
日本の大企業では、例えば財務部、総務部、営業部といったように
組織、役割が分かれています。私がいるエンジニアリング会社で
あれば、営業部であれば、客先との交渉、現地国の事情、実行部隊
との調整を得て、プロジェクトの受注に繋げていきますが、受注後
客先との折衝はあるにせよ、プロジェクト部隊がプロジェクトを
実行していきます。
財務部は、営業部やプロジェクト部隊の財務面での支援はするものの、
あくまで財産保全を目的とした部隊です。
一方、現地に行くとプロジェクトの実行、人の採用、給与の支払い、
申告納税、会計帳簿の作成まで何でも責任者となります。
しかしその地で永続的に活動していくことを考えると、一番重要なのは
まずは、儲かる仕事を作ることです。
その為には、その国の経済情勢はどうなっているのか、地域に不足して
いるものは何か、世の中がどういった動き方をしていて、自分たちが
売り込もうとしている商品がどういう環境にあるかを見定める必要が
あります。
「起業の着眼点」には、お金儲けの為の考え方が記述されています。
①時代により、また年により人々の嗜好や要求に変化が起こると、
人々が好んでお金を投ずる対象が大きく変わっていくこと、その商売が
お金の流れ道にそっているかどうか、つまりお金を持っている人が
たくさん通るか見極めること、
②新規業者が割り込む隙間があるかどうかを見定めること、
③定位置にいて見える風景と、自分の足を動かしてみる風景とでは
見える物がかなり違うこと、特に成熟社会でやるよりも、高度成長国の
ほうが、チャンスが多いし、すでに成長経済の機動に乗っている国よりも、
まだ発展途上にある国の方が元手も少なくて済むし、大きくなる可能性が
大きいことから、出来るだけ旅をして見聞を広めることを薦めています。
これから海外に出て行く日本人にとって、世の中の移り変わりを認識し、
見聞を広げ、資本と技術と情報を持って活動することの重要性を痛感した
現地生活でした。
2011/01/30