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本当に面白い簿記・会計(おにぎりパクリ)
第7回 5つの区分けで考えよう!
貸借対照表(B/S)と損益計算書(P/L)というと、別々の表に見えますね。
しかし、会計を取り扱っているものにとって、
この二つは一つの表(試算表と言っています。)を分けているだけです。
一般の財務諸表に関する解説書では、損益計算書とは、
売上から費用を差し引き今期にどの程度の利益が計上されたか
を把握する表、貸借対照表は結果として会社の財産がどの程度残ったか、
もしくはどの程度お金を集めてきて何に投資を行っているかを指した表
となっています。
私は長年この説明ではしっくり来ませんでした。従って、売上損益表と
貸借対照表の繋がりが体の針から理解した気でいませんでしたが
金児先生の提唱する考え方で漸く理解しました。
それは、「リーダーのための簿記の本」にありますが、
5つの科目に分けて把握をしようというものです。
① お金、お金を貰う権利、自分のもの
② モノやサービスを得るために払ったお金
③ お金を払うべき義務
④ お金を出してもらった元金
⑤ 何かを売って、貰ったお金
この5つに分けてみると、以下の表になります。
出て行ったお金の内容 入ってきたお金の内容
①資産 お金が出て行って得たもの ③負債 借りたお金やお金を返すべき義務
お金をもらえる権利 (返さなければならないもの)
②費用 モノやサービスを得るため ④資本 貰ったお金(めったに返さなくてよいもの)
に払ったお金(戻ってこない) ⑤売上 貰ったお金(返さなくていいもの)
会計用語で言うと、①を資産、②を費用、③を負債、④を資本、⑤を収益といいます。
①お金が出て行って得たもの、お金をもらえる権利、
③借りたお金やお金を返すべき義務、
④貰ったお金を組み合わせたものが貸借対照表。
②モノやサービスを得るために払ったお金と
⑤貰ったお金を組み合わせたものが損益計算書。
どうでしょうか。繋がりが見えてきませんか。
この科目の残りが増えたり減ったりした結果、残った残高が経営結果なのです。
2009/02/16