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知者不言、言者不知(村上悠悠)
第18回 名前で呼んでもらいたい
資格を取ってからしばらくして、転居しました。
転居しても、以前の大学で
事務のアルバイトをしていましたが、
通勤が少し不便になってしまったので
アルバイト先を変えました。
基本的内容は同じ事務ですが
今度の大学はちょっと変わってました。
日本のほとんどの大学は2期制ですが、
この大学は3期制でした。
3期制というのは、学生たちは忙しそうでした。
なんだか、いつも試験があるみたいで。
そのせいかしっかりメイクアップしている女子学生が
少なかったです。
なぜ、いつもアルバイト先に大学を選ぶか
というと、夏休みが長いからです。
子どものことを優先に考えるとそうなりました。
あとひとつ、働く上で条件として考えていたのは
名前で呼んでもらえる仕事がいいな、ということです。
「オバさん」ではなく「村上さん」と
名前で呼んでもらえる職場がよかったのです。
さて、世の中の不況が深まり
とうとうアルバイトがなくなって
私はスポーツジムに通ったり、
時々、英会話に行ってみたり
のんべんダラリと過ごしていました。
そんなある日、登録していた派遣会社から連絡があり、
私にピッタリの仕事があります、ということだ。
学芸員と司書の両方があって
編集経験があり、現在ヒマ
という条件に私はピッタリでした。
ある大学の研究所の事務でしたが、
時に講演会の企画と運営、展示することがある
ということでした。
資格を取って、実に10年の年月が過ぎていました。
2008/07/23