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Cafe MIMIK(MIMIK)
第79回 スノーボール
「スノーボール」は、最近出版されたバフェットの伝記です。
スノーボールとは、雪だるまのことで、バフェットは投資の例えに
使っています。
雪の面を小さな雪を転がしていくと、いつの間にか、大きな雪
だるまになっている。大切なことは、そんな雪の面を見つける
こと。
投資を雪だるまに例えた人は、日本にもいました。
本田静六です。
本田博士は、著書のなかで投資を雪だるまにたとえていました。
確か、「私の財産告白」だったと思いますが。
バフェットが本田静六の著書を読んだとは思いないのですが、
二人の賢人は同じ考え方をしています。
もしかかしたら、欧米で古くからある投資哲学なのでしょうか。
それにしても、「スノーボール」はアメリカの伝記著述技術の
集大成のような著作ですね。
これまで、所謂バフェット本は多かったけれど、今度こそ
本物です。
例えば「バフェットの銘柄選択術」は、素晴らしい本だけれど、
内容が古く、正確なバフェット像を現していないのですね。
この本では、バフェットが投資しない銘柄として、所謂コモディティ
銘柄が紹介されて納得いく説明がされるのですが、実際、バフェットは
コモディティ銘柄の代表である石油株、ペトロチャイナを買っているわけです。
そうすると、みんな何だか理解できないのですね。
それに、永久保有銘柄と紹介されている銘柄を売ってしまっている。
そんなことを疑問に思っていました。
「スノーボール」を読むとそのあたりの疑問が氷解しました。
2009/12/23