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Cafe MIMIK(MIMIK)
第69回 不動産恐怖症
Q先生の本でなくとも、不動産投資を薦めている本は多い。
それに、投資目的でなくとも、居住用不動産という考え方もある。
ただ、例え居住用であっても、つまりそこから直接利益が出なくとも
不動産を買うことは投資であると思っています。
僕は、長く公共事業の仕事に携わっているので、
仕事を通じてつまり間接的ではあるが、かれこれ数十億円は超える
土地を買ったり、建物の補償を行ってきました。
それと買うための前段として、地積測量、公図の確定や隣接地権者との
調整を行ってきました。
この経験で患ったのが、不動産恐怖症という病です。
実に、まともな土地というもが世の中に少ないということです。
まともな土地というのは、まず
・民法上の所有権と不動産登記法上の所有権が一致していること
・登記面積と実測面積が一致していること
・隣接との境界同意があること、あるいは取ろうと思えば取れること
・公図にはっきりとその土地が存在すること
こんな土地は、ニュータウン開発や区画整理などの開発で生み出され土地しか
ありません。
でも、僕に言わせると、これぐらい揃っていないと財産とは言えないですね。
不動産投資では、直接の物件や区分所有権もあります。
こちらの方も建設業界の実情を知っていると所有したい気が起こりません。
すべてが手抜き工事とは言いませんが、建設業界には、手抜きが
発生する条件が整っています。
例え、元請けの建設業者が優良企業でもです。
・重層的な下請け構造 下請け下請けと続くので利益が中抜きされていき
末端の業者は手抜きするしかない状況に陥る。
・完了払いの習慣 完成しないと工事費が貰えないので、不安になり
できるだけ手抜きをする。
そんなことを間近で10年以上見ていると、すっかり不動産を自分で
所有することが怖くなりました。
MYHOMEでなくとも、居住用は賃貸でいいやと思うようになりました。
でも、それが都市に住むと、そうでもない事情があるとわかりました。
2009/05/30