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お鍋の中と外(榑林未奈子)
第2回 進化する餃子
我が家の名物は、餃子です。
昨年一年間で、飛躍的な向上を遂げました。
なにごとも好みというものがありますので、
どなたにお出ししても100点満点を頂けるかはわかりませんが、
私たちの好みには、ぴったり当てはまるものが作れました。
ひそかに、2011年で一番の成果だと思っています。
私は2009年の秋に、一人暮らしのアパートを引き払って
母の住む湘南の家に引っ越してきました。
べつべつに暮らしていた人間が同居を始めるということは、
二つの台所が一つに合わさることです。
それまでは、おのおの
「まあ、素人が作るのだから、こんなものかな」
と思ってそのままにしていた料理でも、
もう一人の目が見、もう一人の口が味わうことにより、
おのずと改善点が浮き彫りになります。
本やウェブサイトを見たり、自分たちの勘をたよりに、材料をあれこれと
足し引きして、何度も試作するうちに、餃子に求める方向性が
明らかになってきました。
「たかが餃子」の話ですが、なんだか、いろいろなものに
通じているように思えますね。
具体的な作り方は、長くなりましたので、次回に。
2012/01/08