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道連れは無敵の相棒(湖津園立治)

第5回 中秋の名月に

旧暦の8月15日は皆ご存じのお月見である
中国では中秋節と言って
一年で一番、月が大きく見える日のことだ
今年は9月18日がそれにあたる

ちょうど日本ではバレンタインデーに
チョコレート商戦があるがごとく
中国では月餅商戦が盛んである
中秋節に月餅を食べる由来はよく分からない
丸いお菓子だからだろうか

嫦娥伝説という有名な伝説がある
不老長寿の薬を飲んで月へ昇った嫦娥は
夫恋しさに月宮を出て地上を見下ろしているという
夫のコウゲイはこの日、月に捧げものをした
それが中秋節に月にお供え物をする由来だそうだ
古今東西、月に関わる話しは事欠かない

古代人は、純真な気持ちで太陽や月、北極星などを眺め
自然の息吹や運命といったものを感じ取っていたのだろう
今でも神霊的に鋭い感覚を持っている人なら
太陽の光や月の光が地上に降り注いでいるのを見るがごとく
星々から、様々な運気が降ってきているのが見えるそうである
星のパワーに感応することができる人は
人並みはずれた強運を得ることができるらしい
ノストラダムス、スウェーデンボルグ、出口王仁三郎など
人々から、“予言者”とか“神の使い”とか崇められた人達は
星世界に自由にトリップできたという

月は文字通り「ツキ」の星、「ツキ=運」を表している
文学、ロマン、恋といった分野にも力を発揮する
また、健康に大きく作用する
月ヘンの漢字に「腰」「肝」「臓」といった
体や健康に関するものが多いのは偶然ではないようだ
漢字を創造した古代人は月が人体に影響を及ぼすのを
知っていたに違いない
太陽が精神面に影響するのに対して
月は肉体と物質世界にパワーを送る
よって現金化する、直接結果をもたらすという
御利益があるのだそうだ
太陽や水星、金星といった各惑星にも
それぞれ異なる性質がある
それらはまた別の機会にご紹介することにしよう

占いや霊感といった類のことは
自分には縁のない話と敬遠しないで頂きたい
信じて星に祈りを捧げれば
必ずや恩恵に浴することができよう
古の時代から今日に至るまで
脈々と続いている文化風習には
それなりの意味がある
広く民衆に支持されたということが
何よりの証拠だからだ

2005/09/12