戸田ゼミ通信アーカイブ トップページ >> 丘の上から(小日向次郎)
丘の上から(小日向次郎)
第80回 ベトナム株を始めるきっかけ ②
ベトナムと言えば最近では旅行先として
とても人気があります。
しかし、前回のコラムに書いたA氏が東京で
設備の取引先を探していた頃のかの国は
海外観光客の旅行先として選択されるには
まだインフラが十分整備されていませんでした。
ベトナム戦争が終わった75年から10年後に
A氏が東京で話をしたのは
ベトナムを観光産業を整備して外貨を得る政策の
一環としたいということでした。
ベトナム南部にはヨーロッパ雰囲気漂うホーチミンを始め
リゾートの候補地に外国設備を積極購入したいとのこと。
聞いた話ばかりで申しわけないのですが、
戦後にベトナム入国をするには
タイのバンコックから出るエールフランスが週に1便。
これしかなかったというのです。
あれから20年も経たないうちに
毎日東京から定期便が飛ぶようになりました。
第3国を経由も含めれば好みのルートで入国ができます。
私は主に香港経由で往来することが多かった。
昼間の移動なので比較的体が楽でした。
ハロン湾やマイチャウという山岳少数民族の村へ
訪問するための道路整備も急ピッチで行われました。
80年代にコツコツと始められた政策は順調に発展し
今日のように海外から来る観光客が満足して
再度訪越するリピーターが出てくるまでになったと思います。
90年ぐらいまでベトナム経済のトップを走る企業は
まだ国営企業の状態か産声を上げたかその前かという段階
と言ったところでしょうか。
2012/04/07