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丘の上から(小日向次郎)
第67回 今更ですが再び思うアジアへ
5月のゴールデンウィークに開催されたセミナーで、
ベトナムにあるジャパン証券の平本社長の話を伺い
口座を開いてみようと考えてから数カ月。
半日休暇のタイミングを見計らって、
必要書類の準備を始めました。
とある政府機関で証明書を発行しようと窓口へ行くと、
どうやら中国とベトナムで何らかの口座を開く人が多いためか、
こういった人たちのための申請書サンプルが作成されていました。
それだけ申請書を請求する人が増えているのだと思います。
帰り際に担当者が「ベトナム(景気)は良い感じですか?」
と聞かれたので、きっとこの方も興味があるのだと思いました。
「これからの国ですからね」とお互い言葉を交わして
窓口を離れました。
戸田ゼミの支柱である邱先生のことについて、
私自身それほど精通していません。
しかし、ひょんなことから年に数回伺うこととなり、
本棚に自然と関連図書が増え読む機会が増えました。
同感な部分、初耳な部分、「否」と思うところ、と読んでいると
大別していますが、日本の産業構造と日本企業の主要な進出先と
産業について共感できる部分が多かったです。
しかし、周囲を見渡せば自分たちの置かれた立場を
本質的にマクロ的に理解するのではなく、
財務と称する記録に残る数字を含めた管理の徹底が中心となり
「将来性」よりも「目先の数字」を好む風潮となっています。
平衡感覚の欠如とでもいいましょうか。
小生の近くにいた優秀な社員がいなくなる背景には
「(端的にいえば)会社にいても・・・」とそこで働く魅力を
失っていたことがありました。
会社(特に中小企業)がその魅力を増さなければ、
より多くの人材がその企業から流れるのは必定。
日本国内には会社数が需要より多い産業から淘汰されるでしょう。
あふれたその人的資源をどこで再利用されるのか。
海に橋をかけて押し出して行く勢い・・・
多くの先人がされてきたことなので特別なものではないと思うのですが。
国の人口構成が変われば、おのずと行動パターンや考え方が変わるはず。
自分自身もっと脳を柔軟にして来る時間を過ごす必要があると思います。
2011/08/05