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丘の上から(小日向次郎)

第64回 「車内では静かに」の心

ヨーロッパ大陸を旅行するときに便利なのが鉄道だと思います。 

英仏間でユーロスターが開通したので、
イギリスからアジア各方面まで鉄道で
旅をすることができるようになりました。 

ユーレールパスのように局地的な周遊パスだけですが、
是非世界レールパスが発行されれば、
世界の鉄道ファンが喜ぶのではないでしょうか。 

さて、話はイギリスにいた時のことです。
学校にはSilent room列車にはSilent car とあります。
silent room は、静かに勉強する部屋
silent carは、 静かに乗車する車両ということになります。

長距離列車が主なものですが。 
これは、イギリスのみならず
いくつかの国で採用されていることと思います。

会話はしない、
携帯電話も勿論できない、
パソコンやラジオなど
周囲への音漏れる可能性のものもヘッドホンを含めて禁止。

鉄道ファンの一人として、走行音を楽しむ者にとってはすばらしい。
さて、日本の鉄道はどうでしょうか。 

鉄道先進国日本がすごいと思うのは、
どの列車内も秩序が保たれているのと、
お互いの空間を大事にするその風習は日本らしいと思います。

なんとなく、バーチャルなふすまが各座席にあり、
個人が発する音や会話を聞いているようで
聞いていないようでの「間」を心得ているような気がします。

列車はそれぞれの目的や旅をする者の行き交う場所。是非、色々の列車の旅を。
Von Vayage.

2011/04/22