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丘の上から(小日向次郎)

第58回 厳冬の石狩川にて

春一番が吹きましたが、北国はまだ白い世界です。

この前札幌から転勤になって来た人が、
「雪が降らない(東京の)冬なんて・・・でも僕は寒がりだが」と言ってました。 

確かに北海道は寒いところですが、
私には東京の冬が札幌より寒く感じます。

 諸説あるようですが、理由はわかりません。

気分の問題でしょう。
北海道の札幌に2年半ほど住んでいましたが、
私の冬と言えば、スキーとワカサギ釣りに何回か出かけたことでした。 

スキー場へは自宅から手稲山まで車で30分ほど。
朝ご飯を食べて出かけて半日利用できるリフト券を買い、
お昼ごはんまでいっぱい滑って帰る週末でした。 

札幌国際、ルスツ、ニセコなどの有名なスキー場へも日帰りできますので、
とても有意義な冬を過ごしたものでした。 

ワカサギ釣りは数回ほどですが、
凍結している石狩川の河口でやりました。 

凍った河口に穴を開けて、釣り糸を垂らすというとてもシンプルなこと。 
ただ、いい思い出がありません。 

運悪く(間抜け?)氷の薄いところに足を踏み入れ、
厳冬の石狩川に落ちました。

胸まで川の水につかりました。

冷たさを感じなかったのが不思議。 

なんとか這って脱出し、車の暖房をいっぱいにして体温を一生懸命上げる自分。

訳もなく悔しくて、釣ったワカサギの味は覚えていません。 

今考えると、無事に冬の川から生還できた「幸せ者」ということになりますが、
当時は社内で「大笑い」の的となりました。 

楽しいだけがレジャーではありません。
レジャーでも危険予知と万が一の備えを忘れずに。

しかし、季節にしかできなことを大切に楽しみましょう。

2011/02/26