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丘の上から(小日向次郎)

第48回 社員旅行

先日小生が所属している品質保証部は
他部署と合同で1泊2日の社内旅行にでかけました。

社内旅行は伊豆の温泉が目的地。
富士山が青空に挨拶をしている本当にきれいな風景。

この季節は年度末納期の仕事も結構あり
決して暇ではありません。

社員旅行に行く前日、出かけることのできなくて
土日勤務の社員と話していた時のことです。

「品質保証部で社員旅行に行かないのは誰ですか?」
「・・・さんと・・・さんと」

聞いてきた人は、週末に何か不慮の事態が起きた際に
誰が首都圏に残るかを確認していたのです。

あいにく皆さんプライベートな用事が入っていると
感じていましたが、黙っていました。

「バスは何台?」

最大で40人程度の旅行でバスを2台使用することは
ありません。

心配するのも無理はありません。

技術系の若手が多く旅行に参加するのですから、
何かが起きれば対処できないのではと考えるもの。

「図面持って旅行に行ってくれませんか」

冗談だろうと思っていましたが東京に残る彼は
本気なようでした。

図面さえ持っていけば、何か起きても多くのことを
遠隔で対処できるだろうと考えたからです。

さて、バスに乗って旅行に行く当日、
図面が旅行の御供をしたかどうかはわかりません。

同じ部署で旅行にでかけるのは本当に楽しいモノ。

しかし、万が一のことが起きた場合、
会社の存続につながる事態にもなりかねません。

税法上は、部署の大半が行くことが、
社員旅行を福利厚生費と考える原則としています。

しかし、なんとなく現場からすると、
もう少し柔軟に定めて欲しいと思います。

2010/12/03