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丘の上から(小日向次郎)
第43回 走った時のお話(リタイヤ編)
清里高原の夜にはなんらかの暖房が必要な季節が来ました。
秋が来れば冬はすぐそこです。
JR小海線で清里駅から次の駅は野辺山で、
清里と野辺山間には日本で一番標高の高い地点があります。
空気は少々薄く、お菓子の袋はパンパンに膨れます。
野辺山では日本で有数の難関コースを走る
星の郷ウルトラマラソンが毎年5月に開催されます。
私は昨年(2009年)に出場しました。
100キロ、72キロ、42キロの各コースが設定されていますが、
なんと複数年連続で100キロを走破しているツワモノもおり、
敬意を表されています。
コースはスタート5キロより20キロ付近まで
標高1300メートルから1900メートルの八ヶ岳を形成する赤岳
の中腹まで一気に登り、その後数百メートルのアップダウンの
繰り返しです。
結果、30キロ付近でリタイヤしました。
原因は練習不足の一言。
大会前夜祭に出席した折、「いつもの大会と違う雰囲気」
でした。
出場者は、私のように市民ランナーの体つきというよりは、
心身ともに鍛えられたレンジャーか飛脚が似合いそうな方を
多く見ました。
また、コース概況を聞くとどうも様子がマラソンの範疇では
なくて山岳走の装備が一部必要なのではと感じました。
気温はひとけた、天候雨、先ほど話した1900メートル地点では
残雪がコースにありました。
スタートは朝5時、市民ランナー装備と練習では到底太刀打ち
できなくて、人生で初めての大会途中のリタイヤとなりました。
東京マラソンの華やかさとは反対に過酷で難しい足さばきが
必要な大会。
私が参加したのは42キロのコースでしたが、
実は四万十川ウルトラマラソンで60キロを走ったことがあり、
距離以外の情報収集を怠ることも敗因にあったと思います。
地理の勉強がいかに必要であるか、初心者であればあるほど、
弱点を補うために自然を味方につける必要性を学びました。
来年はなんとかこの難コースを走破しようと思います。
ところで、今年の東京マラソン抽選も残念ながら当選しません
でした。また来年・・・。
2010/10/22