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丘の上から(小日向次郎)
第42回 昔のことを思い出す(帝国ホテルにて)
先日戸田ゼミの忘年会が帝国ホテル17Fで
12月に開催されることを伺いました。
私事で恐縮ですが、ちょっとした思い出があり、
振り返ってお話をしようと思います。
小学生高学年か中学生の頃だと記憶していますが、
月に数回帝国ホテル17Fの朝食バイキングに
家族大人数で出かける時期がありました。
当時は土曜日も学校がありましたので、
きまって日曜日の朝だったと思います。
祖父から朝7時頃「出かけるよ」と号令がかかります。
2家族と祖父母を含めて最大10人。
日曜日はゆっくり寝ていたい年頃ですが、
祖父の命令が下れば起きて車2台に分乗し全員出動
しなくてはなりませんでした。
祖父の中ではブームだったのでしょう。
混雑している時間帯に行くことが多かったのですが、
待ち時間が長かったという記憶がありません。
何を食べたかはよく覚えていないものの、
朝ごはんは、本当においしかった。
祖母や母の朝ごはんを作る手間を省くためだろうか、
話題作りに帝国ホテルという華やかな場所にみんなを
連れて行きたかったのか。
理由はどうであれ、大人数を従えてホテルで食べる
祖父は幸せそうでした。
日本の高度成長時代を走りぬいた貫禄とでもいいましょうか。
今考えると本当に特別な経験なのでしょうが、
当時その「ありがたみ」がよく理解できませんでした。
「今日も?」と感動少なめに行った日もありました。
大変失礼な話です。
結婚して、帝国ホテルに行くのは年に数度の特別な時だけと
なりました。
特別な時を迎えられるのは、ありがたくもあり、
幸せなことです。
考えてみればすごい祖父です。
彼の場合、月数回の週末が特別でそれをみんなと
共有したかったのでしょう。
余談ですが・・・在米中アメリカのビュッフェ形式の学食に
いつもお世話になっていました。
初学食ビュッフェの朝ごはん、「サラダはありませんか?」
と聞いたのを覚えています。
日本のホテルでは朝のバイキングでサラダが出てきますが、
欧米人は朝サラダを食べない傾向があると知りました。
学生時代の影響でしょうか、サラダを朝食べる習慣は
現在自分にありません。
2010/10/14