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丘の上から(小日向次郎)
第40回 スタートはお気軽に
日本は「走る(マラソンをする)」環境に恵まれています。
長期出張の際や旅行に出かける時は、走る道具を持っていきます。
しかし、私が出向いた出張先で日本での走る環境を見つけることは
難しいように思いました。
例えばベトナムの首都ハノイやホーチミンでは、
バイクの数が多くとても「走る」ことは難しい。
難しい理由は他にいくつかあり。
ドバイの街は暑すぎて無理。
ランナーの専門サイト(例えば:http://runnet.jp/)を検索すると、
毎日曜日に日本のどこかの街で何らかの大会が開かれていて、
1年中祝日や日曜日を大会出場することでスケジュールを
埋めることもできます。
短い距離からウルトラマラソン(42.195km以上走る)まで、
開催地特有のものを楽しめます。
また街角のスポーツ用品店、デパート、服飾店や通信販売など、
衣装や用具もしゃれたものや初心者でも使いやすいモノが増え、
今やマラソンは特別なスポーツではなくなりました。
「走ること」は難しい技術を要するものではありません。
速さはひとそれぞれ、まず歩いてみる。
もう少し早く歩いてみたいと思ったら、
手をより少々大きく振り足をより少々高くあげる。
人と話が出来るくらいの余裕ある速さで、
昨日より数百メートル今日は行ってみようという気持ちが
あれば十分。
そんな毎日の小さな思いが大きくなり、
時間をかけて熟成され、
2006年6月に初めてフルマラソンを北海道の大会で
完走するまでになりました。
JAL千歳マラソンと言いまして、
前半は緩やかな上り坂が20キロ程度続き、
後半折り返して下り坂となるコース。
アスファルトを走る部分が少ないために、
足には優しい大会だと思います。
このゴールは、2005年にスタートラインに初めて立ってから
1年半後のこと。
1人の運動に縁の無い凡人が取りあえずの目標であった、
フルマラソンの完走をした瞬間、
自分の顔が乾いた汗でしょっぱかったです。
2010/10/01