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丘の上から(小日向次郎)
第39回 スタートラインに立つ
マラソンをしよう!と始めたのは34歳の時。
体が重たく、趣味を持たずただただ時間が流れていくのを感じ、
何か始めようと考えました。
と言って、「やるんだ」とスポーツ魂から出たものではありません。
仕事帰りに夜空を見ていたら、
3つの疑問が浮かんだことによるものです。
「自分は100m走ると息が切れるのはどうしてか?」
「どのようにすればより長く走れるか?」
「自分の走れる距離の限界は?」
早速ディスカウントショップで買った運動靴を履いて走り始めました。
しばらくして足が痛くなりました。シャツも帽子も普段使いのものでは
不都合だとわかりました。
そこで、スポーツメーカーの直営店に行き、
足のサイズを測定して初心者向けランニングシューズの中で
最適なものを選択し、シャツや帽子もランニング用を購入しました。
また、より長く走る上で総合的な準備と体の調整方法を知るために、
“知識ゼロからのジョギング&マラソン入門”(小出義雄著:幻冬舎)
という本を読んでいます。
特に有料でコーチをお願いしたこともありません。
ランニングクラブに入って練習をしたこともありません。
数ヶ月練習後の2005年1月、
東京都内荒川河川敷で行われた大会に初めて参加。
5kmの大会でしたので30分もしないうちに終わりました。
そこから少しずつ出場する大会の距離を伸ばしていき、
同年4月下旬には前橋のハーフマラソン(21.0975キロ)に挑戦し完走。
スタートラインは美しいものです。
始まる前は、「完走できるだろうか?」「完走することが目標」
と思っています。
レースが始まり序盤から中盤にかけて走っていると
段々欲が出てきます。
走っている間、頭の中は「何時間何分のタイムでゴール予定」
と自分のための電算室となる一方、体と連動して走行状態を確認
しながらの運行指令室となります。
このように、レース中頭の中は意外と忙しいものです。
レース後半はどのレースであれ、しんどいものです。
難コースであればなおさら「走るのを辞めようか」と思う
こともあります。
でも、ゴールまであとxx㎞となると、
不思議と力が湧いてきます。
ゴールすると・・・先程お話したとおり、
スタートラインでは無欲のはずが、
「よくがんばったぁ」と「今度はがんばろう」が
6対4の割合で考えています。
2010/09/23