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丘の上から(小日向次郎)

第15回 英国帰り北海道へ①

札幌はとなまら(道産子弁で「とても」の意味)
いいところです。

2000年イギリスから帰国した自分が日本で再出発
するのに、札幌は最適な場所で2年半ほどお世話に
なりました。

赴任する前は帰国して日本の職場に馴染めるかどうか
多少の不安はありましたが、今考えると余計な心配
でした。

赴任先から週末や休みを東京で過ごし、札幌に
戻るとどういう訳か安心というかホッとしました。

しかし2年半後、赴任地札幌から東京へ転勤で帰京した時の
カルチャーショックは相当のもので、通勤で吐き気
を感じたり、東京の気候に苦しみ、「札幌に帰りたい」
病に悩まされました。

東京生まれ東京育ちであるにも関わらず、東京で
働くことが初めてだったので、慣れるまで随分時間
がかかりました。

札幌は不思議なところです。
札幌市中央区にスキー場があり、南区に道内屈指の
温泉があり、西区で熊が出没する街。それが日常です。

日常食べるものや水道水がおいしい街だと思います。

鉄道ファンである自分にとって、北海道の残念な所は
多くの鉄道が産業の衰退とともに廃止となったこと。

7歳の時に祖父母に連れられて北海道に来ました。
夜行列車で青森へ行き青函連絡船に乗り函館へ。

先日話題になったブルートレインの廃止ですが、
この当時は寝台特急の全盛期だった頃。

函館山や大沼へ行った後、記憶だとそこから車で
札幌へ向かいました。

層雲峡、知床、阿寒湖を経由して釧路へ。
釧路からキハ82系の特急「おおぞら」で札幌へ出ました。
当時釧路発の特急は函館行き。現在は新得から
占冠と夕張を経由するトンネルルートで楽になりましたが、
当時は狩勝峠を越えて滝川に出るルート。
とても長旅のため食堂車もありました。

当時は禁煙車のほうが少なかったので、
たばこでゲホゲホ咳をしたのを覚えています。

漁業と石炭産業の栄枯盛衰に合わせて、北海道の鉄道は
発展してきました。今鉄道は主要路線しか残っていないので、
限られた時間で旅行をされる際には、ドライブをお勧めします。

したっけ。(それでは)

15

写真は洞爺湖の夕暮れです。

2010/04/02