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小さなビジネスパーソンの小さな話(門間啓)
第21回 後日談
フローリストになりたくて、花屋さんに転職した
Sちゃんには、実は後日談があります。
最近あったら、
「私はいま、営業やマーケティングに携わっているので、
店頭で花束を作ったり、フラワーアレンジしたり
することはないの。」といいながら、
現在の仕事が充実しているようで、満足げでした。
フラワーアレンジに夢を抱いて
夢に一歩でも二歩でも近づくようにと選んだ仕事。
以前よりもずっと花が身近にある生活だし、
周囲に花のプロフェッショナルがあふれている環境。
そこで、彼女は彼女なりの営業やマーケティングという
役割を全うして、充実している。
しかも同じ会社に好きな人ができて、
会社に行くのが楽しくて・・・・・・と。
意外で、ステキな展開だな、と思いました。
もし、花という媒体がなかったら、
以前の彼女が「営業やります、マーケティングやります」
という方向で仕事を考えることはなかったでしょう。
花を求めて選んだ職場で、
彼女は営業もマーケティングも能力開発されたわけです。
今となっては彼女はその分野でも「経験者です」
と胸を張っていえるわけです。
それで給料もらっている以上、
まちがいなく「プロ」です。
そういえば、
彼女のフラワーアレンジに向ける情熱を
写真や資料つきで説明されたときは、
なるほどなぁと素直に思えるプレゼンテーションでした。
本人も周りも気がついていなかっただけで、
その能力はもともとあったのかもしれない。
でも、仕事で会社の指示でその役割をになうことがなければ、
気がつかないままに過ぎていただろうな、、、と、
たった一年半の間に起きた
意外な展開にびっくりするやら感心するやらでした。
2005/09/13