こんなに違和感を覚えながらでも
会社員生活を辞められないのは、
自営業をはじめるだけの甲斐性が
ないからでもありますが、
それ以上に
会社員であることで得られるメリットに
目がくらんでいるからでもあります。

会社員でいることは
それ自体が保険に加入しているようなもの。

多少病気で働けない期間があっても
収入は保証しますよ。
少々役立たずでも怠けても
収入は保証しますよ。
家族が増えたら手当てをつけますよ。
問題起こさず勤め続けたら
昇格＆昇給ありますよ。
勤続年数に応じて
退職金も用意してますよ。

ただし、いっぱい稼いでいても
全部が自分の取り分になるのではなくて
新人さんとか、役立たずさんとか、
怠け者さんとか、病気の人とか、
家族を持ってる人とか、勤続の長い人とかに、
分配することを了承してよね、
ということなんだと思います。

私の理解している雇用契約は、
そういう保険契約に加入する意思があることの
表明に他なりません。

こーんな手厚い保障は
個人ではなかなか用意できないですよね。
この制度を手放すことのリスクを考えると
なかなか会社員は辞められない、
と思ってしまいます。

かといって、自営業者と比べて
会社員でいることが一口に有利だとも
思えません。

自営業者のメリットは、
上に挙げた部分ではないところに
あると思います。

自分がいつまで会社員でいることを
選ぶのか、わかりませんけれど。

2006/02/19