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小さなビジネスパーソンの小さな話(門間啓)

第17回 「僕、営業は苦手です。」

以前、後から入社してきた同僚がこぼしました。
「僕、営業は苦手です。」

はて、対人スキルも十分ある彼が「営業が苦手」とは
意外なこと、、、。

(※ここでいう営業とは、、、
問い合わせ者に商品説明をすることや、
契約を結ぶまでの動向を把握する、というほどのものです。
なぜかそれがこの業界では営業というの)

よく聞いてみると「営業=押し売り」つまり、
必要のない人に必要のないものを出来るだけ高い値段で
買ってもらうこと、と定義していて、自分はまさか
そんなことをさせられるとは思わずに入社してきて
「営業も仕事の一部だから」といわれてショック、、、
ということのようです。

『えー、それはちがうよ。
たしかに、そう思っている限りは、
営業苦手と思っちゃうのも、無理はないよね。

でも、、、
自分の提供している商品、すごくいいと思わない?
(彼自身が、品質の高い商品を作り出す技術&能力を
持っているので、その点は間違いありません。)
思ってるなら、目の前の、問い合わせ客に
うちの商品使うとこんなことが出来ます、
こんなことは出来ません、って伝えられるよね?
それ、立派な営業だよ。

使うか使わないか、買うか買わないかは、
先方が決めることだから、押し売りなんかしないんだよ。

先方がもし、必要だと決心したら、
手続き方法がわからないと困っちゃうよね。
手続き方法はこうなってますって
教えてあげる必要があるよね。
それ、立派な営業だよ。

他社の類似品使って同じ効果が得られないとしたら、
その方にとって損失だよね。
口に出して言わなくてもいいけど、
うちの商品すごいんです、
あなたに使わせてあげたいな、
という思いが自然に湧いて出たら、
相手に伝わるんだよ。』

仕事の中の営業という部分も好きな私は、
彼の荷が少しでも軽くなるといいなぁ
と願いながら、そんなおしゃべりをしたのでした。

2005/09/09