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小さなビジネスパーソンの小さな話(門間啓)

第145回 傷ついた!

「あの人に○○といわれて傷ついた」
「あんな言われ方して傷つきました」
こういうこという人います。
(あ、私もです)

でも、こういうこという人って
実はすごい傲慢なんだよね。

こういう言葉って
「私は傷つけられた側」
「悪いのは相手」
「だから相手が謝って当然」
「私は被害者。悪くない。かわいそう」
「相手は加害者。悪者。ひどい」
「今後は相手が態度を改善するべき」
「ああいう言い方はフツウしないでしょ」
なんて思ってるからこそ
発せられるわけで、、、。

それってかなり、ずうずうしいですよね。

そのフツウの基準だって
世界60億の人にアンケートとった標準値って
わけでもなく、自分と自分の周りの
ほんの数人程度の、
都合のいいフツウだったりするし。

デリケートだかバリケードだかわからないけど
かってに自分の価値観の枠を固めちゃって
それからはみ出たことを見聞きして
「傷ついた!傷ついた!」って
さわぐのって、ちょっと狭いですよね。

世の中の人々は、あなたのご機嫌をとるために
生きてるんじゃないから、そりゃ、時には
気に喰わないこともあるかもしれませんが、、、。

いちいち「傷ついた!傷ついた!」って言ってるのは
「私は許容量少ないんです!
器がちっちゃいんです!
視野が狭いんです!」
と宣伝して歩いているみたいで
みっともないですよね。


子供のころ、台風の後に
普段よく木登りしていた木がポキンと
折れていたんです。
あんなに強くて丈夫そうだったのに。

でも、その横のなよなよっちくて頼りない
柳の木は台風にもビクともせず
いつもとかわらずさやさやと揺れていました。

あぁ、本当に強いって、
こういうことを言うのかもしれないな。
と、思いました。

強そうに見えてポキンと折れてしまう木よりも
柔らかく揺れて力を逃がしながら
いつもかわらない姿の柳のような
そういう強さを持つ人になりたいな。

2006/01/15