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夫は日本、私は上海(伊勢利子)
第29回 人から助けてもらえる人
産みの苦しみもなく、幼子を育てる苦労もせずに
3人目の子ども;Donを授かった我が家。
こんなすばらしいことって、他にそうありませんよね。
でも、当時の私は「やっかいなこと引き受けてしもたわ~」
「はやく一年たたないかな~」と
密かに何度思ったかわかりませんが・・・
あれから十数年たったいま思えば
いっしょにいた一年間という時間と
家族として暮らしたその密度のおかげで
世界にもう一人子どもができたというわけです。
1年間の留学を終えたDonは、
NZに戻り、次の来日のチャンスを狙っていました。
もちろん、日本語はぺらぺら、日本のマナーもOK。
その後、日本政府の国費留学生の試験に見事パス!
京都大学法学部に留学、5年後には無事卒業しました。
3年前にNZでおこなわれた彼の結婚式には、
日本の両親として私たち夫婦も参列してきました。
それは、それはもう感無量!!
今年、彼はいま注目されているインドで
不動産関係の仕事をしています。次は日本で仕事するかも??
な~んて・・・どきどき電話で元気な声を聞かせてくれます。
どうしたら、留学生とうまくいきますか?
あるいは、どのくらい語学を勉強しておけば
外国へ留学にいってうまくやれますか?
という質問を私はよく、よく受けます。
その答えはたった一つ!
その人が「人に愛される人」かどうかです。
どんな人でも、言葉がまったく理解できない、
習慣や考え方がすごーく違うとなれば、
失敗や誤解が山のようにあるのはあたりまえ!
でも、それが許され、また話かけてもらえる
というのは、人から愛されるからなのです。
周囲の人たちが応援したくなるような人!
そんな人には情報も入ってくるし、ことばの習得も早いし、
成長もう~んと期待できるのです。
「かわいげ」「素直さ」がなければ「助けたい」と
人に思ってもらえないでしょう?
私だって、かわいげのある中国人には、
ボランティアで一生懸命日本語を教えていますから・・・
人から助けてもらえる人になるには、
まずは、かわいげ!!
2007/02/27