まずは、家族４人でトロントまで行きます。
ここまでは、家族いっしょの楽しい旅です。

トロントからは、キャンプが用意した
スクールバスに子どもたちだけで乗っていくのです。
湖のほとりまで、バスで数時間もかかります。

まずは、母親の私が引率の人にあいさつ・・・
「この子たちは英語がまったく話せないので、
どうか、そこのところをよろしゅうお願いいたします。」
なーんて、まったく意味のないことを口ずさんでいる母親でした。

引率の若い女性も・・・なんと答えていいのやら、
途方にくれた表情をしながら・・・
「でも、少しくらいはしゃべれるでしょう？大丈夫よ！」
「いえ、それがまったく話せないのです・・・」

不安でいまにも泣き出しそうなようすの二人。
その小さな頭がバスの大きな窓から
やっと半分だけ見えていました。

親子４人はとにかく、おもいっきり手を振って
１ヶ月間の別れをしました。あとは無事を祈るだけ・・・

見送った私たちは・・・もう、それは、それは不安いっぱい・・・
でも、行ってしまったからには、いくら心配してもしょうがない！！
覚悟を決め、二人でカナダ・アメリカ旅行に出発！

キャンプでのようすは、もちろん知るすべもなく・・・
また、知っていたら・・・きっと、すぐ連れ戻しにいってたでしょう・・・
いまから思えば、知らぬが仏とはこのことです。

特に、弟の方は、最初の１週間はホームシック
夜になるとよく泣いていたそうです。
いっしょに寝てくれているカナダ人の
リーダーがいつも「Are you OK?」と
やさしく背中をさすってくれたそうです。

また、英語で説明されるキャンプの
厳しいルールがわからず、
守らなかったということで、おやつなし！とか
湖に放り込まれるという「罰」を
わけもわからず受けていたそうです。

それを見ていた姉がとても心を痛めて
最初の１週間はそれは、それは地獄のような
日々だったそうです。

でも、２週目からは、少しずつキャンプにもなれて
やっと、少し楽しめるようになったそうです。

キャンプの参加期間を１ヶ月にしてよかったとつくづく思いました。
そうでないと・・・いやな思い出だけが残った
サマーキャンプになっていたのですから・・・

2007/01/09