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夫は日本、私は上海(伊勢利子)

第11回 アメリカの片田舎での生活

「マザー・グースと三匹の子豚たち」の著者である
桐島洋子さんは、子育てをするなかで
私が常に心に描いている夢の生活を実現させました。

日本で作家として超多忙だった彼女は、あるとき
大自然のなかで子どもたちとしっかり向き合いたいと決心し
1年間の大休暇をとりアメリカへ移住するのです。
長女のかれんさんが12歳のとき、1976年です。

まだ小学生だった3人の子どもたちは
欧米の文化や生活を肌で感じながら
アメリカの片田舎のローカルスクールに通うという
まさに私があこがれてやまないことをやってのけるのです。

日本を離れて、日本の外から日本を見てみたい。
英語をしゃべらないと、ますますグローバル化する
世界を相手に生きていけない!と常に考えていた私は
彼女のこの選択には、まさにこれだっ!って
すっかり感動し、心の底から共感してしまいました。

外国へのあこがれがずっと心の底にあり
いまは子育て真っ最中という状況の私に
彼女の行動は、一筋の光として心の中に
すーっと入ってきました。

さて、それからの私はというと・・・
彼女のようにはいかないけれど
まったくあきらめるということもないかもね???
というかすかな期待を抱きながら
なんとか道はないものか?と作戦を練り始めました。

いくらなんでも、私が一人で外国に住もうなんてことは
まったく頭のなかからは消えていました。

子ども二人とともに過ごす家族の時間が
いまはいちばん大切!外国に住むなら
あるいはもし行くなら、必ず家族といっしょ!!

でも、家業をほったらかして家族で海外生活?
ほんとっ!アホな私は本気になって
かかる費用を試算してみましたが
いや、とてつもない金額!!!
経済的に考えてとっても無理でした。

どうしても、海外駐在員の妻になりたい!
・・・こればっかりは無理でしょう??

2006/10/19