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愛と情熱のファイナンシャル・プランニング(伊佐笑子)

第11回 投信プロのお手並み拝見

金融商品取引法が今月末に施行される。
それにより、顧客の金融知識に合わせた
商品販売をしなければならないため、
各銀行ではそれぞれ「お客様カード」
なるものを作ってすでに実行している
銀行もある。

8月中旬のあの市場大暴落の日、
私がやったことは
①株の購入
②投資信託の購入
であった。
株のほうはインターネットで
誰ともしゃべらず、カタカタと
キーボードとマウスを動かすだけで購入。
もちろん投資信託もネット購入できるが
一体銀行はどんな説明をしてくれるのか、
さらに他人任せの投資法で
どれだけ結果を出してくれるのか、
ちょっと興味があったので
私はとある銀行へ向かった。
株式市場とは裏腹に、
太陽はじりじりと昇りつめていたまさにあの日。

まず最初に聞かれた質問は
「すでにインターネットか何かで
商品のご検討はされていますでしょうか」
だった。
最初からとうとうと説明されるかと思っていたが
実に合理的な進め方に拍子抜け。
ハイ、これとこれを考えてまして、
こっちとコレの違いを教えてください。
なんて、いくつか質問→回答、のやりとりをして
いよいよ購入。
この銀行では
「投資信託総合取引申込書 兼 お客様カード」
というものを書かされた。
そこには、職業、金融資産、投資経験、年収、
投資の目的、取引の動機、全て記入させられ、
署名で完了。
これで変動リスクにも了承したことになった。

さて、お会計、だが
銀行口座からの引き落としなので
特に現金のやり取りはない。
手数料は3%&信託報酬は1.89%
結構いい値段だ。
私は解約時にお金がかからないものを選んだので
これだけだったが、
それでも例えば国内株式型のファンドだったら
手数料のモトを取るにも一苦労かもしれない。

今回購入したものは、主に中国株へ投資しているものと
インド株へ投資しているものだ。
インド株投信はリスク5、中国株投信はリスク4だった。
へぇー。ちょっと意外。
中国株を所有している身で説明を聞くと
断然自分のほうが知識は豊富だった。
組み入れられている銘柄をじっくり拝見。
私が昔、買い損なったあんな株、こんな株。
高い株ほどよく上がる、を地で行っている株が
たくさん組み入れられている。
くぅー。わが人生、悔いなし、なんて
いつになっても絶対言えなさそうだ。

さて結果だが、プロの商品、侮るなかれ。
半月程度で約1割上昇した。
同時期に買った株は2割以上上昇したものもあれば
全くサエないものも。

しかし、ファンドってものは
なんの楽しみもない、と思う
なぜって、頭を悩ます必要がないから。
自分で株式を買ったり、売ったりするときには、
脳内メーカー(※)で言うと
頭の中が全て「株」という字でいっぱいになる
ような日があるのだ。
ファンド購入者にはそんな日はないだろう。
それでも購入者は続々と増え続けていて
銀行はホクホクしているとか。

結果オーライ、でいいのかな・・・。

※脳内メーカーとは
名前を入れるだけで、脳内図を作成してくれる
サービス。漢字一文字で表してくれる。

2007/09/12