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愛と情熱のファイナンシャル・プランニング(伊佐笑子)

第5回 種銭つくりはCombat&Unityで

結婚式に多額の費用をかけるなんて
アホやないか?芸能人でもあるまいし。

そう、私はそういう考えをしていました。
23、4歳のコムスメにしては
えらく現実的だったのです。
結婚式を挙げるのはいいと思うけれど、
披露宴を行うのは断然反対。
だいたい数百万もあったら、
ハリウッドセレブ並な新婚旅行ができるはず。
どうせお金を使うなら、そういうほうが
いいに決まっている!!!

結婚式だけなら、教会や神社で、10~20万円も
あれば、済んでしまうのです。
だいたい「一生に一回だから」なんて
情に訴えちゃって、ホントに一回かどうかなんて
わからんし。
そんなもののために、お金を貯めるなんて
真っ平ごめんさ。(あっかんべぇぇぇ)
と、平気で夫にブツブツと言っていたのです。
(今考えると全く思いやりのない言葉です)

夫は学生時代、アルバイトで、大阪のとあるホテルで
結婚式の披露宴の裏方をしていました。
数々のカップルを見ながら
自分の結婚式を思い描いていたのかもしれません。

夫の両親の希望もあり、
最終的には、私が折れる形となりました。
不本意ながらも、資金作りの始まりです。
やると決めたからには、徹底してやるのが私流。

まず、収入を把握することから始めます。
当時の私の年収は税込みで約350万円。
月に通勤費込みの手取りで16、7万円。
ボーナスは、6月、12月で合わせて手取り約80万円。
結婚式を次の年の6月にしたのは、資金不足のときには
最悪、その月のボーナス分まで組み込めるという
算段もあったのです。
実家に居たので、月に5万円を家にいれていました。
これで、ランチ代以外は住居費も光熱費も食費もかかりません。
残りの11万円をいかに使わないか。
これが勝負です。
とりあえず、月に最低5万は貯金としてどけちゃいます。
残りの6万円を30日で割ると、¥2000/日。
1日2000円以上は使用不可です。
ここで、1日ぴったり2000円を使わないのがコツなのです。
だって、社会人ですから、飲み会だってあります。
¥2000オーバーする日も当然あります。
なので、ゼロ円の日を何回作れるかが勝敗を握ります。
ランチも、お弁当を作っていけば浮かせます。
服だって靴だって、ギリギリまで買いません。
ウィンドーショッピングで欲しいものを見つけたら、
本当に欲しいのか、自問自答します。(90%は無駄なものです)
デートだって、家で鍋すれば楽しいわりにお金がかかりません。
そして、この6万円のうち、いくらまで残せるか
日々是決戦です。戦い(Combat)なのです。
そして月末に通帳を見て小さくガッツポーズをし、
勝利(Victory)の喜びを噛みしめます。

いやぁ、怖いですねぇ。こんな生活。
この頃の私たちの写真を見ると、見るからに貧しそうです。
(今も貧乏人にしか見えませんが、特にひどかった・・・)

でも、1年、と区切りをつけたからこそ楽しんでできたのです。

株を買うにも、家を建てるにも、先立つものは種銭から。
種銭は、目標を掲げることと、期間を決めることで
「頑張ろう!」という気持ちを維持することができるのです。
そして、できれば家族や恋人、仲間と一緒に励ましあい、
団結する(unity)ことで、喜びも倍になることでしょう。

2007/07/05