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華南で働く(大道寺健)

第31回 中国の路線バス

中国では、鉄道がまだまだ整備されていませんので、
庶民の足は専らバスに頼ることになります。
どこに行くのでも電車で行ける東京とは、大違いです。
中国の大都市では、地下鉄を主として徐々に
鉄道が整備されていく計画のようですが、
東京には比ぶべくもありません。

深せんでは、ようやく1年半ほど前に、地下鉄が開通しました。
2路線開通していますが、地下鉄で目的地に達するのは
わずかな所しかありません。今後も、地下鉄の路線を
計画しているようですが、実際に開通するのはいつのことか。
地下鉄は工事費も巨額で、工事の時間もかかりますから、
実際の開通は予定より遅れるのではないかと思っています。

このような状況ですから、深せんでの庶民の足は、一般的にバスになります。 

こちらの路線バスは、長距離バスと間違うくらい、
終点から終点まで長距離を走ります。片道が20km〜30kmは
当たり前、長いものになると50km以上走っている
路線バスもあると思います。

そして、バスの初乗りは1元(14日本円)か2元。
今、ほとんどが初乗り2元になっていると思います。

この1元と2元の差は、冷房があるかないか。
冷房のないバスは1元、冷房のあるバスは2元になっています。
同じ路線で冷房のあるバスとないバスを走らせている路線があり、
延々と1元のバスが来るまで待っている人もいます。
差はたった1元なのですが、その1元が大きいのでしょうか。
通常、冷房なしのバスは、お客でいっぱいです。

そして、運賃の支払い方ですが、バスには運転手と
女性の車掌が乗っているのが通常で、目的地を車掌に告げて、
お金と切符を交換して、運賃を支払う方法が主流です。

また、路線バスに時刻表はありません。バス停には、
どこどこ行きのバスが止まるかという表示と
そのバスの始発時刻と最終時刻が書かれているだけです。

これでは、バスが来る時間がわかりません。

しかし、大体どの路線のバスも5〜10分間隔で運転していますので、
10分も待てばお目当てのバスに乗ることが出来ます。
バスに乗る人は適当な時間にバス停に行って、
自分の行き先のバスを待ち続けます。

時刻表がないことについて、当初私も違和感をかなり覚えましたが、
バスの本数が多いので、時刻表がなければないで慣れるもんだなと思いました。

2006/06/16