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華南で働く(大道寺健)

第4回 就職活動記 2

スーツをビシッと来て、就職斡旋の会社の事務所に
向かったのですが、着いたのが9時半。約束は
10時からでしたので、ビルの下の中華ファーストフードの
店で時間を潰しました。

そして、10分前にエレベーターに乗り込み事務所に
向かいました。エレベーターの中で、絶世の美女と乗り合わせ、
「ついてるついてる」と思いながら、受付の方に、
面接の事を伝え、ブースに通されました。

そのブースにて、30分位の時間で職務経歴書、質問表等に
記入した後、面談が始まりました。

面談して下さった方は、40歳ぐらいの日本人の女性で、
まず聞かれたのが、

「なぜ、中国に来たのか?」

その問いに対して、私は、日本でも就職活動を行ったが、
未経験の者を雇ってくれるようなところはない。
一方、中国は成長発展著しく、このように発展している国なら、
チャンスを得られる機会も多いと思いこちらに来る決心をしました。
と答えたのを覚えています。

ちなみに、この面接は2002年の12月に行われましたが、
その頃の日本はまだ不景気でした。

面談者の方とは、色々な事をお話させて頂きましたが、
印象に残っているのが、私の希望給与です。

私は、手持ちの現金も乏しかったので、とにかく早く働きたいと
思っていました。そこで、提出した最低希望給与は、
6,000元(84,000日本円)。

この根拠は、2千元位のアパートに住み、生活費は4,000元、
それまでの上海生活で、自炊をすればそれくらいの生活費で
暮らせると言う感じはつかめていました。ただ、この給与では、
日本食に食べに行く等の贅沢は殆どできませんが。

この6千元と言う最低希望給与を出して、先方から本当に
この給与で良いのかと聞かれ、上記のような状況で一日も
早く働きたいと伝えると、それはわかるが、こんな低い給与で
会社に入っても給与はなかなか上がらないよと言われました。

つまり、会社に入ってから5,000元同じように給与が上がったとしても、
6,000元スタートだと11,000元、15,000元スタートだと
20,000元になり、絶対額に差が出てくるので、低い給与で
応募するのは考えた方がよいとアドバイスを受けました。

それよりも、この面談で一番勇気付けられたのは、私の経歴でも
求人は必ずあるからと言われた事でした。

私は、会計財務の職種を希望していましたが、会計経理の仕事は、
求人の絶対数は少ないけれど、コンスタントに求人はあるので、
必ず就職はできると言う言葉をもらいました。

この言葉に私は非常に勇気付けられたのを今でも鮮明に覚えています。

2005/12/04