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夢の上海(チャイひめ)

第33回 苦悩の語学勉強

私が中国語の勉強を始めて、実はもう5年もたっています。
5年勉強したわりには、あまりレベルが高くありません。
勉強の仕方が悪かったのだと、思っています。

私が授業として、中国語を習ったのは、
大学の第二外国語の授業で、一年生の前期後期と二年生の前期と、
二年生の夏休みに一ヶ月だけ復旦大学へ留学した、その時だけです。
時間にして150時間くらいでしょうか。

あとは独学です。
単語帳を作ったり、文法についてまとめたり、
あとは中国語検定に向けての勉強として問題集を解いたり。
それからNHKのテレビとラジオ中国語講座、
それに中国語の映画を何度も見ること。

今振り返ってみると、日本にいたときの勉強方法で一番よかったのは
NHKテレビ中国語講座をビデオに撮ったものを毎日見たという方法です。
当時は、お茶の水大の相原先生とタレントの北川えりさんが出ていた番組。
スキットは「ときめきの上海」という、復旦大学を舞台にした留学生の話でした。

番組を一つのビデオにどんどん撮っていき、
それを一年間毎日10分くらいずつですが毎日見ていました。
当時の私の中国語のレベルは高くなかったので、
一年の後半にもなると、授業のレベルが高くてついていけなかったのですが。

それでも、毎日見たおかげで、スキットに出てくる表現はほぼ丸暗記、
今でも鮮明に覚えているフレーズや表現もたくさんあります。
厳選に厳選を重ねて作られているNHKの語学教育番組ですから、実用性も高い。

のちに、私は上海で北川えりさんにお会いする機会があったのですが、
毎日ビデオで見ていた人が目の前にいるのは、感慨深かったです。
何度も繰り返し読んだテキストにサインももらって、すごく嬉しかったですよ!

それから、中国映画の『英雄 HERO』を200回見たというのは私の伝説の一つですが、
今考えると、効率のいい勉強方法ではなかったと思います。
さすがにそれほど何度も見れば、劇中のセリフはほとんど覚えているくらいでした(笑)。

しかし、同じ映画を200回見るなら、違う映画を200作見た方が効率がいいでしょう。
どんな勉強でもくりかえしの反復学習は大切ですが、
語学は多彩な表現を身につけるもので、できるだけ多くの表現に触れた方がいいからです。

さらにこの『英雄 HERO』という映画は、秦の始皇帝の時代のお話。
いわゆる時代劇なので、現代の言葉遣いとはちょっと違うのです。
日本でいうと「拙者~でござる」とか「上様におかれましては・・」とか「~でそうろう」のような(笑)。
現代の実生活で使える表現ではなかったんです。

中国で生活することを夢見つつ、中国語の勉強をしていた日本にいたころの私は、
中国語を身につけたい!という気持ちは人一倍強く、
実際に中国語の勉強に結構な時間を割いていたにもかかわらず、
効果的な学習方法が分からず、気持ちだけが空回りしていた格好でした。


チャイひめALBUMより〜ローラースケート〜

チャイひめALBUMより〜ローラースケート〜

上海の子ども達の間では、ローラースケートが大流行。公園などではよく教室をやっていて、子どもたちは楽しそうに走り回っています。

2006/10/05