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夢の上海(チャイひめ)

第28回 なぜか奈良〜閑話休題〜

井上陽水さんの歌に「なぜか上海」という歌があるそうですが、
私はなぜか上海に心惹かれて、こうして上海に住んでいます。

しかし、上海に惹かれるまでの私の憧れの地は、なぜか奈良でした。
美しい京都が好き、という人は結構いるのですが、
まほろばの大和、奈良の重厚な雰囲気が私は大好きで、
京都よりもさらに古い歴史を感じられる奈良に惹かれていました。

高校3年生の私の第一志望校は、奈良女子大学でしたが
惜しくも僅差で不合格となってしまい、
なぜか滑り止めで受けた山梨の大学へ行くことになりました。

学生の間は、一生懸命バイトしてお金を貯めては奈良へ一人旅に行きました。
2,3ヶ月に一回くらいのペースで奈良に行っていたと思います。
京王バス運行、八王子発奈良行きの夜行バスの常連でした。

もうすぐ奈良に着くころになると、観光案内やお土産の宣伝などが
車内の画面に映し出されて、「ああ奈良に来たんだな!」と
ワクワクさせられるのが、夜行バスの楽しいところでした。

縁あって大阪で働くようになったときは、
電車一本ですぐ奈良に行けるように、近鉄奈良線の沿線で、
奈良の生駒山が窓から見えるマンションを借りたほどです。

このように奈良好きの私ですが、今では海外在住の身。
もう2年以上奈良に行ってません。

奈良に行きたいなあ・・・という思いが高まってきたので、
これまでずっと中国のことを書いてきましたが、ちょっとお休み。
閑話休題、少し奈良のことを書いてみたいと思います。
しばらくお付き合いくださいませ。

奈良市内の名所旧跡というと、
大仏の東大寺、美少年の阿修羅像が有名な興福寺、
「凍れる音楽」と評される東塔のある薬師寺、
鑑真和上ゆかりの唐招提寺などの寺院、
春日大社、奈良公園、奈良国立博物館、平城京跡などがあります。

郊外にもたくさんあります。
斑鳩地方には聖徳太子ゆかりの法隆寺。
明日香の里には飛鳥寺や石舞台古墳(蘇我馬子の墓と言われています)。

柳生十兵衛の出た柳生家が代々あった柳生の里や、
秋篠宮家の名前の由来である秋篠の里も、美しく落ち着いた場所で人気の観光地です。

たくさんの良いところがあるのですが、中でも私が好きなのが東大寺周辺。

創建当時の東大寺は64万平方メートルもの敷地があったそうです。
現在の東大寺の敷地はそこまでありませんが、それでもかなり広い!

広大な敷地の中にたくさんの史跡がありますから、
ゆっくり歩いて、じっくり見て回って、ゆうに半日はかかります。

それでは東大寺周辺を、チャイひめ流のコースで紹介したいと思います。
東大寺の裏から回って正面に出るのがチャイひめ流。

近鉄奈良駅を出て東へ向かって歩きます。

坂を登って、右手に奈良公園と奈良国立博物館、左手に奈良県庁が見えたら
小さな池のある小道を左へ曲がって、東大寺戒壇院を目指します。
しばらくしたら、おそば屋さんの可愛らしいたぬきが迎えてくれます。(つづく)

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2006/09/21