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夢の上海(チャイひめ)
第24回 読書する中国人
今日は中国で何の日かというと、七夕です。
今年はなんと、二度七夕があります。
季節の行事は、旧暦で行う中国。
旧暦は月の満ち欠けを基準とする、太陰暦ですね。
新月が満ちてまた新月に戻るまで(つまり太陰暦で1ヶ月)は29.53日。
それを12回繰り返すと354.36日となり、実際の一年とはズレてくるので、
太陰暦では、何年かに一度閏月というのを設けて調整します。
その年は一年が十三ヶ月になります。
そして今年は閏月のある年で、
七月のあとに、閏七月が設けられ、続いて八月、九月・・・となります。
七月が二回あるので、七夕も二回あるのです。
7月31日が旧暦の7月7日で、一度目の七夕。
8月30日が旧暦の閏7月7日で、二度目の七夕。
七夕は天の川の対岸に住む織姫と彦星が出会う日。
中国ではバレンタインデーのような、恋人たちの日です。
(私の愛読紙、Shanghai Daily Newsでは
七夕をChinese Valentine's Dayと表現していましたよ!)
各地で恋人たちのためのパーティが開かれたり、カップルには楽しい一日。
記念日が二回あるのは楽しいのですが、
閏七月が設けられ、七月が二度あるのは、38年に一度だとか。
さて、前回の「猛勉強する中国人」の続きとして、
今回は中国人の読書について書いてみたいと思います。
調査によると、上海人の平均読書時間は10時間以上だそうです。
すごく長いですよね!
読む内容は、専門技術関連31%、社会関連17%、生活・娯楽類17%、
文芸類15%となっているようです。
専門技術関連が31%となっていますね。
要するに専門書を一生懸命読んで勉強している、ということだと思います。
文芸類の15%というのを見ても分かるように、
中国では趣味・娯楽として本を読むということが日本ほど一般的ではありません。
本の出版点数自体も少ないと思います。
電車や地下鉄、カフェなどで本を読んでいる人はほとんど見かけません。
中国で本というと勉強に使う教材のようなもの、というイメージです。
本屋さんでは、小説コーナーよりも、
語学や法律の本、資格のための専門書のコーナーが人気です。
ちなみに、中国全土での平均読書時間は8.0時間。
これは、ニューヨークの市場調査機関「NPOワールド」が
30カ国を対象に本、新聞、雑誌など活字媒体を読む時間を調査した結果です。
1位はインド(10.7時間)、2位はタイ(9.4時間)、3位が中国(8.0時間)。
香港は12位(6.7時間)、台湾は28位(5.0時間)。
日本は30カ国の中で下から二番目、29位で4.1時間。
中国の半分の時間です。短いですね。各国平均は6.5時間。
中国(インドもそうですが)は他国に比べて識字率が低いので、
平均読書時間の長さを考えると、
一部の本を読む人が相当な量の本を読んで(勉強)している
ことになると思います。
私は中国に来てから、本をたくさん読むようになりました。
外国語の環境に身を置いていると、日本語が恋しくなるからです。
月に10冊程度は読んでいます。
自分ではすごく本を読んでいるように感じているのですが、
それでも考えてみると週に10時間もは読んでいないと思います。
10時間読書する上海人、恐るべし!!
この写真はちょっと見にくいのですが、真ん中の男性はダンスの先生で、サルサの基礎ステップを教えているところです。今、上海では社交ダンス、特にサルサが大流行。このバーでは毎週日曜日がサルサデーで、無料レッスンがあります。上海人は仕事に、勉強に、遊びに大忙し。充実した毎日を送っているのです。
2006/08/30