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夢の上海(チャイひめ)

第17回 国際言語

私は中国が好きなので、中国語を勉強し、留学もしました。

中国に住んで2年たち、
中国語会話は6割、7割は聞いて分かるようになりました。

自分が中国語を話すとなると、まだまだ覚束ないのですが、
日常会話や簡単なビジネス会話はなんとかこなせるようになりました。

それでも、まだまだ中国語の勉強が必要。
もっと上手く中国語を話せるようになりたいと
いつも焦りや危機感を持っています。

最近、それ以上に焦りを感じているのは、私の英語力の無さです。
中国へ来て、国際社会では英語が必要とされていることを
心から実感した私ですが、英語はほとんど話せません。

中学校から勉強してきた英語はいわゆる「受験英語」で、
「話せる英語」ではないのです、日本人の多くがそうであるように。

特に上海では、外国人が多い環境のせいか
若者は皆流ちょうに英語を話します。

ホワイトカラーでは、英語ができるというのは
エクセルやワードが使えるというのと同じくらいに
ホワイトカラーには、できて当たり前のスキル。
彼らは上司や取引先と、難なく英語で会話をするのです。

それでも中国へ来たばかりのころは、自分の英語力の低いことが
気にはなっていましたが、「できるにこしたことはないけど、
中国語を勉強してるんだからいいっか」ぐらいに思っていました。

中国で働いて2年もたつと、仕事上おつきあいする人の幅も広がってきます。
最初は、ほとんど日本人ばかりとのやり取りでしたが、
徐々に日本語を話せる中国人、
日本語の話せない中国人(担当者レベル)と広がってきました。
ここまでは日本語とつたない中国語でOKでした。

それが、貿易業務も始まり、
運送会社や銀行などでは英語の文書が必要です。

取引先も香港や台湾、また外国(外資)企業なども増えてきました。
そうなると、相手は中国人でも、海外事業に携わっている人なので、
皆英語が流ちょうに話せます。

すると、私が多少の中国語を話せると知っていても、
英語で話しかけてきたり、英語でメールを送ってきたりするのです。

私はだんだんと気づき始めてきました。

ガイジンである以上、中国語が話せなくても仕方がない。
でも、ガイジンなのに、英語が話せないのはおかしい。

こういう概念があることに!!

遊びに行っても、仕事をしていても、
私の中国語が下手なことを誰も攻めません、むしろ応援してくれます。
でも、私の英語が全然ダメなのを知ると、皆ヘンな顔をするのです。

先日、スペイン料理屋さんでの出来事。
そのお店は本格的な欧風の味で、欧米人のお客さんが多いお店です。
お店のスタッフは、皆英語が話せて、英語で接客をしています。

私は中国語で店員さんと話しをしていたのですが、
私の中国語はつたなかったからでしょう、
ウェイトレスさんは笑って、流ちょうな英語でこう言いました。

「ミス、英語でお話しくださって結構ですよ。」

・・・・・英語が話せないからこうしてつたない中国語を
一生懸命しゃべっているんですけど・・・・・(涙)。

この一言はすごく衝撃的でした。
すごく恥ずかしく感じたのです。

やはり、私が中国に住んで、外国人である以上は、
英語は必須、できて当たり前、できなきゃヘンなのです。

ワールドワイドな視点から言っても、今は中国の時代でしょうが、
それでもやはり国際言語は「英語」なのです。

中国語とともに、英語の勉強もしっかりしていくことを
私は心の底から決意しました。


チャイひめALBUMより〜「福」百個〜

チャイひめALBUMより〜「福」百個〜

あるお店に飾ってあった書。「福」という漢字がいろんな字体で百個書かれています。縁起がよさそうですね。それにしても、こんなにたくさんの字体があるなんて、さすが漢字の国・中国、すごいです。

2006/07/27