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夢の上海(チャイひめ)

第2回 経済の流れ

今の中国には、日本人や韓国人等のアジア人はもちろん、
欧米やアフリカなど世界各国の人が集まっています。
中国に住んでいる外国人と話をすると、
日本に何年も住んでいたとか、よく日本へ出張していたなどと
言う人が多いことに驚かされます。

彼らの言葉から、
かつては日本も世界経済の中心地だったんだな、と感じます。
しかし、そんな彼らが今中国にいることを考えると
世界経済の舞台が中国へ移っていることは確実だとも思います。
邱永漢先生の言う「お金のあるところに人が集まる」
ということは非常にうなずけることです。

皆様もご存知の通り、
数年前から、日本では生産基地を海外へ移転するようになってきました。
タイやフィリピン、最近ではベトナムやインドなどへも。
なかでも広大な土地と人材供給能力のある中国への進出は目覚しいですね。

メーカーが海外へ進出していくと、原材料や部品などの調達も
だんだんと現地で行うようになってきます。
今まで通り日本で購入して、通関して中国へ持ってくるとすると、
部材の品質は保証されるかもしれませんが、デメリットもあります。
こういった場合、よく言われるのは3つの点です。

①通貨・・・為替の変動、通関等でコストがかかる。
②言葉・・・両国間の言葉の壁。
③サービス・・スピード、質、頻度など日本からでは劣る場合も。

こうした点から、海外進出したメーカーが部材の現地調達を図っていくケースが多いのです。
日本では「産業の空洞化」が叫ばれて久しいのですが、
業界によっては「商業の空洞化」が起こっていく可能性もあるのです。

例にたがわず、お客様の会社が生産基地を中国へ移し、
売上げを現地の商社に少しずつ取られつつあった、
機械工具の専門商社である私の会社は、
売上げ奪回のためにも、中国への進出を決意したのです。

が、実際に中国へ行ってくれる人が見つからない。
そこへ、不思議なめぐりあわせによって
中国へ行ってくれる人を急募していた会社と
中国へ行きたい病にかかっていた私が出会ったのです。
これは経済の流れではなくて、運命の流れ、でしょうか。

チャイひめALBUM〜浦東の変遷〜
浦東の発展の様子が分かる写真パネル

浦東の陸家嘴公園で見つけた浦東の発展の様子が分かる写真パネル。中国・上海の発展の象徴である浦東区。1993年にトウ小平氏が上海浦東を「特区中の特区」にと提唱した当時は、本当に古い平屋の広がる田舎であったことがよく分かります。5年前の留学当時のものです。5年後の今、浦東にはもっとたくさんのビルがひしめいていることは皆さんもご存知のとおり。(写真をクリックすると大きな写真が見られます。)

2006/01/02