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散歩しながら(ぼうちゃん)
第89回 言うは易し
株をやるのは
メンタル面が大事だとはよく言われますが、
なかなか言うは易し、行うは難しであることは、
私も含めて誰もが認めざるを得ないところです。
実際に株をやると、
やっぱり同じことを繰り返している自分を見て
情けなくなってしまうことも多いものです。
世界はブラックホールのように
留まることを知らない所ですから、
人の心もまた同じであるし、
ましてや株は魑魅魍魎の世界と言えましょう。
そこでは何よりも心の持ち様が大事です。
穏やかな気持ちを持続できれば、
一喜一憂することなく、
相場に苦しめられることもないのですが、
今言ったように言うは易し、なのです。
思いどうりにいかなければ怒ります。
これがまずいけない。
たとえトレードが上手くいかなくても
不平、不満を相場や自分に
ぶつけても仕方ないということです。
怒っている状態は
相当気が立っている時であり
正しい判断が出来にくい状態ですから
株の売り買いは控えた方が良いのです。
また、少し調子が良いと調子に乗ることです。
しかし、このように有頂天になると、
その後に大きな落とし穴が待っているものです。
大きく利食った後は、
トレードを休んだ方が良いという人もいます。
負けたときよりも買ったときのほうが始末悪いそうです。
もっともたまには
この始末の悪いという経験を
してみたいと思う次第です。
さらに持ち株が上手くいかないと
腐るということがあります。
たとえ上手く運ばなくても
くよくよしても仕方ないということであり、
少し反省をして次につなげることが大事だということです。
全ては意味があって起こっているのだと
いうくらいの泰然とした構えが大事でしょうけどね。
最後に私の最大の欠点は
相場で負けることよりも、
自分自身の欲望というか、煩悩に負けるということです。
自分にも相場にも
期待しないことがいいのかなと思います。
ラッキーな時は、ただ喜び、
失敗しても、期待してないのだから恨まずに済む。
心を広く持てば動じず、
奥行きを持てば行き詰まることもない。
狭い心は衝突ばかりして、傷つきやすいから
穏やかな心でいれば、身も心も苦しむこともない。
しかし
またしても、
言うは易し、行うは難し、です。
2011/11/01