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散歩しながら(ぼうちゃん)

第79回 闘争と本物のリ-ダ-

すぐれた経営者が選んだ
次の経営者はほとんど冴えないようです。

天才指導者が育てた後継者は
世襲は例外として
ほとんど権力の頂点に留まれていません。

これはなぜかといえば、
それは本物リーダーは選ばれるものではなく、
混乱や困難を通じて生まれるものだからのようです。

リーダーは元リーダーが選ぶものではなく、
闘争によってのみ本物リーダーが生まれる
という原理があるようです。

闘争はリーダーとしての力量を
正しく測るただひとつの方法のようです。

闘争の間は
組織は方向性を失い、

右往左往する時期がありますが
しかし、その混乱から

やがて本物リーダーが生まれるのです。
経営危機から名経営者が生まれるように。


日本の明治維新にも当てはなるように思います。


先日アップルのカリスマ経営者が
引退し後任を選んだようですが

今言ったことに当てはまらないか
すこし心配です。

もしも私がアップルの株を持っていたら
売ることを考えると思います。

外れたら仕方ありませんが
当ったらお慰み、です。


魚の群れも同じようです。

長い間魚の群れを引っ張ってきた
No.1の魚が衰えて役目を終えたとき

No.2かNo.3がリーダーになると
考えるかもしれませんが、
正解は違います。


魚群がしばらく混乱と無秩序に陥りますが、
やがて再び魚群を成して泳ぎだすのです。

その時も必ず
先頭を走るリーダーが居ますが、

なんとリーダーの魚は
元のNo.2でもなくNo.3でもなく、
見たことのない魚だそうです。


国家も同じで、
優秀な指導者のあと、

指名した後継者は必ず短命で終わっています。
本物リーダーにとって代わられるのです。

人も魚も自然界の掟は厳しいですね。


今回のわが国の政治はどうなんでしょう。

もっと大きな混乱と混迷と闘争の中から生まれていれば
もしかしたら本物のリ-ダ-が
生まれていたかもしれません。

2011/09/05