200キロ離れた都市圏在住者からも
放射性物質が検出されたそうで、

旧ソ連の基準からすれば、
関東、東北の放射性濃度は、
とっくに移住権が認められ、

疎開へ向けての
移動費、住居費、生活費が付与される
レベルに達しているのだそうです。

スリーマイル島の事故においてすら、
周辺地域では癌や白血病、
先天性異常児の出産が多発したのですから、

その数百万倍の福島原発事故が
どれだけの惨禍をもたらすのか、

未来は想像すら憚れるほどに
なってしまったようです。

時間の力は凄いものです。

時間は信用を築き、
時間は愛情を褪せさせる。

時間は傷を癒し、
時間は感動を薄くする。

時間はこどもを成長させ、
大人を老衰させる。

われわれの未来はこの時間が救ってくれるだろうか。

すがりたい気持ちで
ひたすら瞑想しています。

家族やともだちとの個人的な思い出は、
他の人が手に入れようと思っても
入れられないものだから

貴重であるし、価値が高く、
他の人の知らない景色だけに哀切なものです。

しかし時間が未来を救ってくれるなら
自分だけの大事な思い出も

愛情が褪せ、感動を薄められようと
仕方がないと思っています。

十数年ぶりに会った旧友たちと一杯やって
帰りの電車に乗ると
東京の街は節電のためか暗く静かで
息を殺しているように感じましたが、気のせいか。

2011/08/18