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散歩しながら(ぼうちゃん)

第51回 走り書きのメモ

手のひらサイズのノ-トを持ち歩いています。


閃いたことや読んだり聞いたりした
言葉のちょっとした
殴り書きのメモが膨らんで
何かまとまったことを書くつもりです。
まあたいしたコラムにはなりませんが。


ですから何かをちょっとメモしておきます。


しかし
いつかどこかで気付いたことや面白いことも
記憶していたつもりが霧のように消えてなくなり
思い出せないことがあります。

 

飼い主に捨てられた犬
ホ-レレスとM


ノ-トに書いたこのメモが
はたして何の意味だったのか
しばらく書いた本人が思い出せずにいました。

 

ある日、騎馬民族の本を読んでいたときのことです。
狩猟民族のなかで

強大な部族は
近隣の部族を襲い

兵士と男と子供を皆殺しにし
若い女は金銀財宝と共に略奪し

己の部族の男に分け与えたという。

攫われた女たちは死ぬことも出来ず
やがて敵の部族の男の子供を産み
異国で生きてゆく・・・・。


その話を読んだとき、
飼い主に捨てられた犬のメモが
何であったか分かりました。

 

捨てられた犬は決して飼い主を恨まないそうです。

恨んだり憎んだりするのでなく、
なんとか目の前の現実のなかで
生きる方法を探す。
無力であることを考えにいれない。


騎馬民族の女たちも
己の運命を嘆かず受け入れて
現実のなかで生きる方法を探しています。

 

こんな生き方は私には逆立ちしても出来ませんが
これほど強い生き方もないと思います。

 

ホ-レレスとM


この走り書きのメモも思い出しました。

受身のM型の男だけがホームレスになるとは限らない。

S型だってやむをえずホームレスに
転落する場合だってありますが、

M型のようにその生活を快味に感じるまでには
ならない、ということだそうです。

 

略奪された女がM型であると
無理やりこじつけようと
しているわけではありませんが

どちらも粘りと強靭さがあり
生き残るのはこういう心底強いひとなんだなあと
感心して
メモしておいたのだと思います。

2011/05/28