店の改善といっても
本人にその気がないのに
話を進めることは出来ません。

コンサルタントの人に正式に依頼する前に
本人にその意思があるかどうか
確かめる必要があります。

そこで先ず私だけ彼に会いました。

レポ－ト通りに伝えるわけにはいきませんから
遠まわしな言い方で話しました。

駐車場を改善したらどうだろうか、
せっかく食べに来た客が入れなくて
帰ってしまうのではもったいない。

いま何かと力になってくれる人がいるから
頼んでみるのもいいのではないか、と。

 

しかし、
彼の反応はまったく私の予想に反したものでした。

 

蕎麦の素人が何を生意気な
といった口ぶりで

いかにうちが高品質で良い蕎麦粉をつかい
出汁にもこだわっているか。

また客が田舎者で
本物の蕎麦の味が分かっていない
人たちばかりだと憤慨しています。

さらに
同級生もちっとも顔を出さないし
友達甲斐がないと
われわれにとばっちりが来ました。

開店して二年も経つのだから
友達を当てにするのもどうかというと、

そんなのは友達ではない
と取り付く島がありません。

まったく聞く耳を持たないとはこのことで
人を頼んで建てなおしを図るどころではありません。

 

コンサルタントには事情を話して
依頼はお断りしました。

同級生ですから
何とかしてやりたいと思ったのですが

余計な
出しゃばったことをしてしまったようです。

蕎麦屋の集客計画は
あっけなく頓挫しました。

2011/05/12