戸田ゼミ通信アーカイブ トップページ >> 散歩しながら(ぼうちゃん)
散歩しながら(ぼうちゃん)
第110回 発表会
習い事はすべて
いくらか上手くなってから始めてみようか
と考えているよりも
うまい人の中に混じって
恥をかきながら習い覚えなければいけないと
徒然草の吉田兼好 が言っています。
兼好法師の言うことを
聞いたわけではありませんが
この歳で尺八を始めました。
日曜日に発表会があり
人前で吹いたのですが
初舞台の自分のことは
どうせあんなモンですから放っておいて
全体を見ることに徹しました。
聴くではなく見る、です。
先生の
尺八の上手さ凄さは
言わずもがなですが、
それよりも私が驚いたのは
開演直後の一言で
客の気持ちを掴んでしまい
一曲二曲のうちにすっかり自分のペ-スに
引き込んでしまったことです。
客が次第に曲に乗っていきました。
徒手空拳。
尺八ひとつで
あの空間を作ってしまう芸。
またプロというのは
舞台の上であのような姿で立てるものなのか。
われわれは舞台で自然に立てないし
手足が自由に動かないものです。
イチロ-のプレイは優雅で
人を魅了していますが
水に浮かぶ白鳥と同じで
水の中で水掻きは
高速の動きをしているそうです。
それらがすべて見えました(笑)
とにかく尺八を始めてしまいました。
あとは続けること。
そして好きになることです。
マイラストソングを尺八で吹きたい
この一心で始めたわけですからいつの日か。
2012/02/07