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変化是機会(上野陽子)

第26回 旅立ちの季節

先週で、大学の授業と試験が終わり
今学期の全ての課程が終了しました。

引き続き、
来学期も共に学ぶ友人もいますが

大半の学生が国に戻ったり、
中国のほかの地方へ移っていきます。

これからも連絡を取り合おうと
メールアドレスや住所の交換をし

別れを惜しんで抱擁する光景が
毎日のように繰り広げられています。

このような旅立ちの季節
思い出すのは、
自分が旅立ったときのこと。

転職や退職で
送り出して頂いた時のことです。

今でも強く印象に残っているのが
最初の会社でお世話になった上司。

退職の際、
一番迷惑をかけてしまったその上司は
こう、言葉をかけてくれました。

「そりゃ、辞められたら大変だよ。
 でも一時的だ。
 じゃなきゃ、会社じゃない。

 やりたい事があるなら、やったほうがいい。

 それに、この会社を出ていくとしても
 ここで得た経験を社会で生かしてくれるなら

 商売という形ではないにせよ
 会社としても社会貢献できてるよね。」

責められると思ってた私は
ほっとするというより
あっけに取られました。

そして
「大きくなって、戻っておいで」
と。

自分が送り出す側になった時
快く相手の旅立ちを応援できるような
懐の深い人になれるだろうか。

旅立ちの季節には
必ず思い出す上司です。

2006/01/22